哲学の木に思う……美瑛にて。 

 

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哲学の木が伐られて久しいです……。
ニュースを聞いた時は暫し口がきけませんでした。
寿命が来て枯れたとかなら分かるのですが、伐られた?なぜ?……。
調べてみると、可成の老木だったのも事実らしいですが、
本当にビックリ……僕も数回、美瑛を訪れ、その美しい姿をカメラに納めていましたから……。

ニュースは衝撃的でしたが、そこに至る経緯、
オーナーの胸の内、怒りは何となく想像がつきますし、内包する問題は大きいです。
いきなり伐られた訳ではありません。長年、畑内にズカズカと踏み込まれ、
作業の邪魔をされ、農作物を荒らされ……。
よく分かりませんが、観光協会や、諸々、周りの説得もあったことと思います。
それでも伐るに至ったオーナーの気持ちは想像するにかたくないです。
事の次第はこちらの写真家、中西敏貴さんのブログに詳しいです。

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美瑛の丘が一大ブームになったのは大体30年から40年前でしょうか。
有名な木の名前を見れば一目瞭然です。美しい丘や特徴あるシンボリックな木々は、
美瑛を、そして北海道を潤わせ、人々の生活を豊かにする手助けもしたことと思います。
その一方、押し寄せる観光客のマナー違反に頭を悩ませる人たち……。
美瑛の町が潤うのは望ましいですが、その陰で忸怩たる思いの人たち……。

今回の美瑛でも狭い農道のそこここに作られた、擦れ違い用のスペースに、

 「No!」の文字が……。

何だか複雑ですよね。自分はマナーを守っていても、
決して歓迎されていないことがひしひしと感じられます。
雄大な美瑛の丘から拒絶されている感が半端ないです。
最後の1枚は微かに見られた虹……でも、普通なら浮き立つ気持ちも、
こうしてそこはかとなく拒絶されていては萎んでしまいます。
畑に入られてはたまらないとばかり、
わざわざ撮影用に脚立を立ててくれているところもあります。
ハングルは何を書いてあるか意味不明ですが、
決して「ようこそ美瑛へ!」とだけは書かれていないのは確か。

今や日本人観光客よりも中国や韓国の観光客が多いようです。
美瑛の丘を愛し、自分だけに訪れる圧倒的な瞬間をカメラに収めようと、
足繁く通う昔からの節度ある真面目なファンも多いです。
旅の恥は掻き捨て……じゃないけれど、グループで訪れ、
ついつい気持ちが自由になり、開放的な気分でしてしまうマナー違反。
我が身を顧みて反省しきりです……。

今や観光客のマナーの問題は美瑛の丘に限ったことではありませんよね。
自由にどこにでも簡単に行くことが出来るようになった今、
世界中から色々な驚きのニュースが飛び込んで来るようになりました。
アナタの常識は世界の非常識。アナタの物差しは必ずしも絶対ではないです。
郷に入ったら郷に従え、その土地の常識に身を置いてみるのも旅です。

また、僕は全くゲームには興味がありませんが、最近話題になっている、
「ポケモン GO」でしたっけ?相応しくない施設での配置……。
観光地でのマナーの問題もそうですけど、
自分がしている行為が一体どういうことなのか?
考えてみれば分かりそうなことが出来なくなって来ている……。
人ってどんどん愚かになって来ているとしか言いようがありません。
ゲームやLINE……宇宙人の侵略よりもコワいかも(苦笑)


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1枚目と最後の写真は、数年前に撮った「哲学の木」。
美瑛の銘木は数ありますが、本当に風情のある木でした……残念。
そして、長い間、僕たちを楽しませてくれてどうもありがとう!

美瑛の荒々しい景色を撮りたくて購入した「OLYMPUS XZ-1」……。
ここ、美瑛にだけ出動しますが……もう飽きて来ちゃった(笑)


2016年7月20日


ブノワ。


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コメント

 

見れば見るほど日本とは思えない風景です。
よくある箱庭みたいな庭園は人手が入ってるのが誰にでもわかる。
けれどこの壮大な風景にも人の手は入っているのだなーと、
ぬかるみのわだちや整列した緑の畝を見て気が付きます。
これもブノワ。さんの眼です。
北海道と言えば一面のラベンダー、地平線まで続くなだらかな緑の丘、雪の平原。
ついついそれは自然が造り出した造形だと思ってしまう。
見とれて感動して素敵ッまた来ようね!と騒いで帰って来る私たちは、
そうか、歓迎されないよそ者でもあるんだ。

この哲学の木(というんですか)を見て思い出したのは、
「この次生まれて来るとしたら何になりたい?」それぞれが言いたいことをいう中で、
「どこかの大きな一本の木になりたい」と言った人の事です。
その人は日本中誰でも知ってるTVキャスターの男性です。
人って外に見せてる顔だけじゃほんとの気持ちはわからない。
同じように外から見てるだけじゃ地元の人の想いはわからない。

この写真の青空を映した水溜まりでも思い出したこと。
むかーし作った小さい童話みたいな話。
「あるころに遠くの空に憧れているアリンコがいました。
雨上がりの朝歩いていると、真っ青な空を映した水溜まりがありました。
アッ--!こんなところに空がある。
喜んだアリンコは水溜まりの空に向かって飛びました。
そしてその翌日水溜まりは跡形もなく消えていました。
アリンコは今度こそ行きたかった本当の空へ旅立ったのでした」

写真の水溜まりはその時私が思い浮かべた水溜まりそのもの。
水溜まり一つで生活じゃない何かが浮かんでくるみずみずしさをすっかり失くしてしまったけど、
ブノワ。さんの写真は本当にいろんな思いを引き出してくれます。












ムー #qiVfkayw | URL | 2016/07/21 09:08 | edit

ありがとう。

ムーさんへ。
こんばんは。丁寧なメッセージどうもありがとう。
明日はチョッとゆっくりなので宵っ張りです……って、まだ11時!(笑)
美瑛の丘に魅せられたのはどなたかの写真集だったと思います。
いつか美瑛に行ってみたい……願えば叶うもので、
以降、毎年のように訪れていますが、最近、この拒絶感が半端ないです。
黄色いペンキで書かれた「NO !」の文字……他の3人は何を思ったのかな?
僕には挨拶されて面と向かって無視されるよりもキツかったです。
何でしょう……同じ観光の街、パリなんかと全く違うんですよね……。
あちらは観光客と一体になって金を儲けようとする旺盛な活力、したたかさを感じます。
店でフランス語で話し掛けても英語で返事が帰って来たりね。
モノを売ろうとする意気込みが半端ないの。観光客を見事に取り込んでいる。
メトロの1号線なんて、朝夕の通勤時間を除けばほぼ100パーセントが観光客(笑)
ホラ、あちらって皆さん顔が「外人」だから(笑)チョッと気付かないんですが、
よくよく見てみれば、殆どの人が観光ガイドを片手にしている……。
そう言う街にいると、こちらもエトランジェ!大手を振って歩けるんですが、
(勿論、日本人としてのマナーは素晴らしく発揮しますけど!)
美瑛みたいなところに行くと、そこで生活している方々の、
決して観光客を快く思っていない感情が感じられちゃうんですよねぇ……。
観光客がゼロになったら街の経済は大変なことになるでしょう。
でも、決して譲れない部分、大事なものと替えられない何か、
今、ギリギリのところなんじゃないでしょうか。
観光客の質も変わって来たと思います。最近は外国人が多いですよね。
お金を落としてくれるからと言って我慢出来ない部分、
譲れない部分もあるんじゃないでしょうか。
同行の3人はどう思っているか分かりませんでしたが、
僕は圧倒的な風景とその風景に拒絶されている感が物凄かったです。
写真と撮っていても全然楽しくなかったです。
美瑛にその昔ボウリング場があったんですよ。
以前、1人で秋に歩いた時はハイヤーをチャーターして、
有名な木じゃない、運転手さんがお勧めのところを廻って貰いました。
3時間の予定が、あまりの楽しさに5時間に……僕の一番の美瑛の想い出。
美瑛の街の移り変わりを話して貰いました。昼を一緒に食べて……。
その運転手さんの実家が閉鎖されたボウリング場の隣だったそうです。
今、地方の街って疲弊していますよね。バブル以後、
転がされて空き地になった土地が駅前にゴロゴロ。もれなく駐車場でしょう?
新しくビルを建てる余力なんて全く残っていないんですよ。
ダァ〜ッと続くシャッター街……本当にアベノミクスは成功したのか?
そうも思いますが、そんな小さな街の一縷の望みの観光がこんな形で、
上手く行かなくなったのでは本当に寂しいですもんね。
ほんの数時間滞在して、雄大な景色に感動していい気になって帰宅するのはいいけれど、
その陰で、僕らが踏み込んだ畑の足跡を見てガッカリする人たちもいるのです。
今回の美瑛の丘は「哲学の木」のこともあり、「NO !」の文字を見て、
とても楽しむどことじゃありませんでした。僕はそんなにお気楽じゃないです。
ムーさんのその素敵なお話……道端の水たまりで思い出してくれて嬉しいです。
このブログを続けて行くたった一つの存在価値のようなもの……。
それをこうして教えて下さって感謝、感謝!
ムーさん、僕が小さい頃「アリンコ・ラブ」だったこと知らないでしょう?(笑)
今、アリンコの記事の下書きも進んでいます(爆)
僕ら、微妙なお年頃で瑞々しくはなくなったかもしれないけど、
その瑞々しさの上に素晴らしく豊かな「感情表現」を身に纏ったのではありませんか?
澱のように蓄積されたものも、それぞれ僕らの人生、
少し皮を剥けば、また新たに瑞々しさが顔を出しますよ!
お返事が記事みたいに長くなっちゃった(苦笑)
もう少し北海道のレポートが続きます、お付き合いくださいね!

ブノワ。

ブノワ。 #- | URL | 2016/07/21 22:59 | edit

ブノワ。さんこんにちは。

その昔
開拓者がかぼちゃを主食にしてたから、汗が、目が黄色かったんだって話を思い出しました。
生きる為の開拓なのに、なんでこの木が残されたのかとか、
ブノワ。さんがレポートされた、それはそれは広大なガーデンを観るにつけ
今ではとても価値ある原野を切り開き野生動物の往来を妨げ、外来種を植えつけて景観を作ることにどんな意味があるのかとか
普段は人間のエゴで庭を作り管理する側ですけど、ちょっと考えさせられました。

北海道の人たちは、昔から観光地化には積極性が無いと感じてました。
小3で転校した学校のご家庭は、第一次産業を生業とする方が多くて、よく遊びに行っていたのです。
母は北海道内を2度転勤の度に
「親戚や友達が泊まりに来るときにあちこち案内したいんだけど、北海道の人は観光客相手の商売が弱いのよね」
とよく溢してました(笑)
私はそういうスローな商売っ気の無い感じがイケズで堪らないんですけど(大笑)

azking #7XaZTY2Y | URL | 2016/07/23 16:52 | edit

黄色かったの?

azkingさんへ。
おはようございます。過ごしやすかった週末、
如何お過ごしでしたか?梅雨が明けたら暑くなるんでしょうね……。
さて、原因があってのこの結果なんですが、
矢張り、通っていると見えて来ること、感じることも多いです。
自分にではなくても「No!」と言う文字を見るのは辛いですね。
外国の方達にも出来ればいい気持ちで帰って欲しいし……。
モラルの問題やマナーのことって、言って聞かせてもダメな気がするんです。
持って生まれたものってあるでしょう?それは変えられない。
それが国民性だとしたらお手上げな気がするの。
特に頑な性格の人たちが多い国に対してはね……。
観光を財源にしている街……パリと京都でもハッキリ違いますよね。
パリは今、兎に角、店員が英語を喋る。フランス語で話し掛けても英語で返って来る(笑)
昔、良く言われたでしょう?フランス人はイジワルだから英語を話せても話さないって。
そんなことないんです、それに気付いたのね、英語を話せばモノが売れるって。
観光に対して積極的ですよね。取り込む姿勢かな。観光客に対しても親切だし。
京都なんかは京都人気質?街で挨拶しても返って来ないしね(苦笑)
そこはかとなく感じは悪いですよ。これもまた仕方がない……。
チョッと検索してみれば分かると思いますが、
北海道って今、交通がズタズタでしょう?過疎の問題ってどうしょうもないんだけど、
新千歳から帯広に行きたいのに羽田経由が出て来るって一体!(苦笑)
完全な車社会。観光で売りたくてもなかなかキツいですね。面積広いしね。
こちらのガーデニングファンの皆さんのブームが今、北海道でしょう?
東京の薔薇が終わったらこぞって北海道へ……でも、行きたくても行けない人たち。
ブームで終わるのではなく北海道が盛り上がって行くといいのですけどね。
カボチャで汗と目が黄色い?初めて聞きました(笑)

ブノワ。

ブノワ。 #- | URL | 2016/07/25 07:30 | edit

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