切手大に見入る。 

 

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 「岩下さん、仕事の時よりも厳しい、いい顔していました。」

これは最後に勤めた会社で可愛がっていた女性の台詞。
彼女を駒場ばら園に連れて行った時に言われました(笑)
ま、そうかもしれません。苗を選ぶ時は真剣だから(笑)


さて、僕がもう一つ真剣になる時があります。
それはオークションの時。きっと物凄く真剣でコワイ顔していると思います。
特に油絵など、絵画や写真のオークションね。
我が家の27インチのパソコンでは写真が丁度、切手大になります。
検索して気になるものを「ウォッチ・リスト」に入れます。
後からゆっくり作品の出来と値段、その他、諸々を吟味するんですが、
先ず、僕の場合は作家の名前は二の次、三の次なんです。
まずは作品ありき。作品の出来で判断します。作家の名前はその次に来ます。
作品の好みはハッキリしています。風景画と静物画が好き。
風景画はどんなに優れた作品でも、萱ぶき屋根だったり、
あまりにも日本的なものは好きではありません。
出来れば馴染みの深い土地、行ったことがある街並とかがいいなぁ……。
静物もねぇ……鮭やアジの干物が素晴らしく描かれていても困っちゃいます(笑)
人物画はモデルの好みで作品を判断する目が狂うし、
観察していると裸婦が多いですよね。部屋に裸婦の絵を飾る趣味ないし。

さて、どんな真剣な顔でモニターを見ているか分からないのですが、
やっぱり気に入った作品は入念にチェックします。実物を見ないで入札する訳ですから。
一つ、確実に作品の価値を表しているポイントがあります。
いい作品は必ずいい額縁に入っています。作品の出来に相応しい額縁に。
これは!と思った作品が銀座の「古径」の額縁に入っていたりしたらお墨付きを貰ったも同然。
勿論、額縁のデザインの好みもありますし、時代の流行もあります。
でも必ずいい額縁に入っている……これ、可成の確立で正しいです。
どんな額縁かは四隅の処理を見れば大体分かります。
そう、ワインや日本酒のエチケット(ラベル)と一緒です。
美味しい酒は必ず美しいエチケットが付いている……。

それから、リトグラフなどを多く扱うショップや出品者より、
油絵の比率が高い出品者の方がいいものを扱う比率が高いです。
それから、写真の撮り方が綺麗であること。作品の正面からキチンと撮っているか。
また、ガラスが嵌っている場合には変な映り込みがないか、
画布の裏面の情報、額縁に対するキチンとした情報があるか等を調べます。
作品に対する姿勢が見えて来るからです。
名前がない画家の場合、「○○に師事」とか「○○を彷彿」とか、
いかにも大家と関係があるかのように見せている出品者も要注意です。


今日の写真は携帯電話のカメラで失礼しちゃいますが、
僕が唯一、名前をはじめに目に留めて落札した油絵……。
アメリカの偉大なイラストレーター、マーク・イングリッシュの作品です。
元々はアメリカのどこかの博物館から出たとか……。
畳一畳ほどもありますか……秀千代くんの大きさで比べてみてください。
きんが本棚の中にポッコリはまり込んでいるのが分かりますか?
まだまだ秀千代に慣れていなかった頃の懐かしい1枚。
この作品は大きさからか2回ほどオークションを流れました。
僕も先ず、名前を見て驚き、値段を見てチョッと驚き(笑)
作品の大きさを見てからもっと驚き(爆)
飾る場所を考え、あれこれ家中を調べてメジャーでじっくり測ってから落札しました。
競合者なし、何ともあっけないオークションでしたが、
今、僕の背後にデェ〜ンと鎮座ましましています(笑)
このように、先ず、名前が先に来るのは稀で、栗原喜依子、
平野 遼、ジャン・ジャンセンくらいでしょうか……。
最近はオークション・サイトの偽物に対する規制が厳しくなって来ましたが、
それでもまだまだオークションには数え切れないほどの贋作が潜んでいます。
ゴッホ、藤田、シャガール、荻須……ビッグネームが顔を揃えます(苦笑)
蚤の市で買った安物が、実はゴッホだったなどというのは夢、またその夢のお話……。
自分の目を信じ、信頼出来る人から落とすのが鉄則なので、
自然と目は厳しく、額にシワを寄せることになります……。


2015年4月27日


ブノワ。


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コメント

 

好きな絵

グッド イヴニング!
絵のコレクション凄い数でしょうね!

奥に見える山は、サント・ヴィクトワール山?
もちろん画風は全く違いますけれど、
この絵を見て、セザンヌが生涯のテーマとした
サント・ヴィクトワールの山を思い出しました。

聖なる勝利の山・・日本語に直すとそんな意味?違う?
セザンヌが好きか?と問われればわかりません。
でも、あの山には、彼を捉えて離さなかった何かがあるのでしょうね。

私が少しなりとも美術と言う世界に接して、
不思議な感慨を覚えたのは、シャガールでした。
そこには、明るくても暗い色調でも、素朴な人間の憧れのような
世界がありました。
それから、ルノアール。
彼の絵を見ると幸福感を覚えたものです。
そうそう、不遇な死を選んだモジリアニの、
不思議な目の奥の世界にも
魅かれたものです。
あの長~~いきゃしゃな首の線。
忘れようったって忘れることのできないモジリアニの世界です。

そして、まったく違うルソーの世界。
素人画家のルソーが描く世界は、意味があっても無くても
摩訶不思議な魅力で私を捉えたものです。

家に飾ってあるのは、なんと山下清のリトグラフ。
それから丸木トシさんの「セロ弾きのゴーシュ」のリトグラフ。

家に飾るものは、観た時にホッと心安らぐ物がいと考えています。

さて、ブノワ。さんはどう思う?あ・・書いてあったか!

hibari #O5sb3PEA | URL | 2015/04/27 20:46 | edit

わーいい絵だ!
ふんわり優しいクレーって感じ。
畳一畳はすごいです。
油絵だなんて、いったいいくらだった?(笑)
アメリカの博物館から出たって?
どういう経緯でブノワ。さんの元へやって来たんでしょうね。
もうそこから動くことは無いんでしょうね。
100年後はわかんないけど(笑)

これ一枚あったら部屋の印象がぐっと変わる。
好みの違いはあってもこれを嫌いって言う人はいないと思う。
部屋に飾る場合、干物は臭いし、裸は目のやり場に困るし、
陰々滅滅な暗いのも気がめいる。

この絵面白いなー、
平坦な描き方なのに後ろ三分の一の青が奥行きを出してる。
構図も色も独特。

高かった?(笑)




ムー #qiVfkayw | URL | 2015/04/28 12:32 | edit

グッド・モーニング!

hibariさんへ。
おはようございます。
お目覚め如何ですか?今朝もいい天気ですね!
今、外の薔薇の写真を撮って来たところです。
絵のコレクションですか?うぅ〜ン……凄いかも(笑)
私設美術館出来ると思います。それくらいあります。
持っているコレクションを全部掛けられる家が欲しい……。
奥に見える山はアメリカのどこかでしょうね……多分、そう思います。
僕はセザンヌ好きです。矢張り、近代絵画の父だと思う。
「赤いチョッキの少年」という連作がありますよね?
あれはとても影響されて、高校の時に先輩をモデルに描いたものです。
先輩は高校一の人気者、僕と仲良しのみどり先輩(笑)
あの絵、どこ行っちゃったんだろうか……チョッと悲しい。
ルソーはいいですね、僕も大好き。独特の世界感ね。
ルノアールは人物画よりも風景画の方が好きです。
室内に絵画が掛けられているのを見るとホッとします。
日本ってあまりそう言う習慣ないじゃないですか。
そうそう、棟方志功の柵……欲しいのです。
勿論、手は出ない金額なので夢ですけどね……。

ブノワ。

ブノワ。 #- | URL | 2015/04/30 07:32 | edit

高かった?そうでもない(笑)

ムーさんへ。
おはようございます。メッセージどうもありがとう。
いい絵でしょう?こんなのがオークションにねぇ……。
チョッとビックリでした。いつもお付き合いしている出品者だったの。
だから気が付いた。小さめのサイズだったらもっと競合者がいたハズです。
落として届いたのはいいんですが、2階になかなか上がらないの(苦笑)
チョッと焦っちゃいました。必死で上げて、今や僕の後ろに鎮座ましましています。
アメリカの博物館と聞きました。不思議ですよね、絵の辿った経緯って……。
100年後は分かりませんが(多分、生きていないと思う……?)
集めた絵画は若い友人にあげたりどこかに寄付すると思います。
もうチョッと自分で楽しみます、そうしたら大事にしてくれる人にあげちゃう(笑)
ムーさんも欲しいのあったら差し上げますよ。
でね、いつも不思議に思うんですけどね。画家って何かを描く時、
その対象に感動したり美しいと思って描く訳でしょう?
勿論、政治的なメッセージが入る時もあるけれど、
新巻鮭やアジの干物、カボチャなどを克明に描かれてもねぇ……(笑)
どんなに素晴らしく描かれていても、矢張りオッサンやオバサンの肖像より、
若くて美しい女性や裸婦の方が売れる……1枚だけあるんです。
裸婦で落とさなくて後悔している油絵が……一生悔やむかもしれません。
陰々滅々なのありますよ(笑)アルノルト・ベックリンの「死の島」みたいなの。
それ、ムーさんにあげようかな?そうだそうだ、それがいい!(笑)
これ、実物をお見せしたいです。もっと気に入るハズですから。
値段?知りたいですか?安かったですよ。ウゥ〜む、今度内緒でね!(笑)

ブノワ。

ブノワ。 #- | URL | 2015/04/30 07:50 | edit

ベックリンの「死の島」好きでーす!
20代に見て(写真でね)すごく魅かれました。
神秘的でね、小舟に私も乗せて―ってぐらいのもんだった。
感受性旺盛な若さだったから好きな絵ばかり。
「あんたって節操がないのね」と言われた(笑)

私が欲しいのはブノワ。さんの写真のほらどこだっけ。
モノクロ写真でイタリアかどこかの風景で上から見下ろす構図の。
大きい写真(だとおもう)
霧がかかったあの風景を部屋に掛けたら気持ちがいいだろうなー。
額はどんなのがいいだろうか。
いぶしの銀?細枠でね。
いまから貰う気(笑)

ムー #qiVfkayw | URL | 2015/04/30 14:36 | edit

それって……。

ムーさんへ。
おこんにちは。メッセージありがとう!
それって多分、フィレンツェの風景ね?
大きくはないですよ。だって、まだプリントしていないから。
フィルムで撮影したヤツです。ネガをスキャンしたんじゃないかな?
ピッティ宮の小さなオールドローズの薔薇園の城壁の端っこで撮りました。
大きくして額縁こさえてあげてもいいけど、先ずネガ探さないとね(笑)
そこが一番問題だったりします……僕、デジタルはプリントしませんからね。
「死の島」はオルセー美術館で実物を見たことがあります。
あれは何の時?オルセーに「死の島」はないハズなんだけど……。
一階の明るい部屋に飾ってあって、そこだけ異次元?
別世界でした。ジィ〜っと見入っちゃった(笑)
チョッと思い立って大掃除するので、ネガ探してみますね。
運良く出て来たらプリントして差し上げます(笑)
出て来たらって言うよりは、発掘出来たら……かな(笑)

ブノワ。

ブノワ。 #- | URL | 2015/04/30 17:42 | edit

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