本末転倒。 

 

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僕が金継ぎを習っていることはこのブログでも何回か書きました。
学校を出て以来、人様に何かを習うって三味線以来のこと……。
新鮮ですよね。素敵な先生と巡り合えたし、コツコツとマイペースで楽しんでいます。

大事なものを直して末長く慈しむ……日本人のいいところだと思います。
電化製品から家具まで……使い捨てが主流の今ではなかなかそうは行きませんが、
壊れたら直して使う……昔は当たり前でした。
欠けたり割れた器を直して使うと言うことは、盛り付けた汁物が漏れたりすることもあるし、
また、見栄えの問題もあります。なかなか実用には向かない時もあります。
欠けた部分を漆で復元し、金や銀、またはプラチナなどで化粧を施すことは、
普段使いの器と言うよりは、どちらかと言うと美術品としての価値、
付加価値でそんなものも加味されるようです……。

さて、金継ぎの教室は3時間コースです。
本漆を使った本格的な教室ですから、くっ付けて、ハイ、乾きましたって言うことはありません。
それにはある程度の数の器が必要になります。僕、作業が早いので(笑)
他の人よりはさらに数が必要になります。漆は湿度と温度がなければ乾かないと言う特性もあります。
一つの工程を終わらせると数日間、乾くまで待たないとなりません。
金継ぎに興味があった昔から、欠けた器はもれなく取ってありましたから、
当初は何の問題もなく数が足りていたんですが、さてさて、第一段が終わった今、
最近は直す器がなくて(笑)友人から預かったり、
またはオークションで欠けた器や、直されていても下手糞な直しのもの、
そう言ったものを中心に落札して素材を集めています。


僕が今、非常に惹かれているものに、呼び継ぎと言うものがあります。
呼び継ぎとは、割れたものを張り合わせたり、欠けたものを使い元に戻したり、
破損した部分の欠片がない場合は、漆を盛って形作るのが普通ですが、
欠けた部分に違う器の欠片を持って来て成形する直し方のことを言います。
その場合、同じような焼き方の器でもって繕うよりも、
色味や肌合が違うものを使うと、風情やニュアンスが出て素敵になることが多いです。

今日の1枚目の写真のように、全く違う色味の器を使った直しは珍らしいです。
違う器を使う呼び継ぎが難しいのは、欠けた部分にピッタリと合う破片を見付けることが困難だからです。
器によって、大きさ(径)や深さ、それから器自体の厚み……それぞれ違いますから。
欠けた部分にピッタリと合う欠片……まずありません。
厚さやカーブの具合がピッタリで少し大きい場合は、研磨して欠けた部分に入るようにします。
ただ、多少のアジャストは必要でも、そのためにわざわざ器を割ったりするのはご法度。
オークションでは陶磁器の破片だけを集めて出品している人もいます。
それから何が何でも呼び継ぎがしたいがために、
全く形状の違う器どうしを無理矢理合わせるのもチョッと憚られます。
前にテレビでチョッと見ましたが、その自慢の器は凸凹で、
これでもかって言うくらいにふんだんに金を使っていました……全然、美しくない。
あくまでも限りなく自然に、また、元の形に忠実に繕いたいです。
本物の美しさとは、間断なく繋がる流れるような中にあるのですから……。
呼続ぎをしたいがために、何が何でも無理矢理に形にするのは、
今の映画のCGと一緒で、

 「ボクちゃん、こんなことも出来ちゃうんだから!」

技術を見せびらかしたいがため意外の何のものではなく、
何事もそうですが、本体、技術と言うものは、
それを成すために必要に迫られた技術でなければいけません。


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1枚目の器の全体像です。
この器は確かな技術で繕ってありますが、高台のガタツキを押さえるために、
簡易な直しがしてあるので、その部分だけは直してあげるつもりです。

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2枚目の写真は亡くなった友人が僕に譲ってくれた茶椀。
土ものに染め付けが呼続ぎされた美しい品です。褒めたらあっさりくれました(笑)
その時は嬉しくてあっさり貰っちゃいましたが、形見になるとは……。

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それからオークションで落とした平茶碗。
こちらも無理なく形が復元されています。
裏から見ると全く違う器が継がれていることが分かりますね。
惜しむらくは、継いだ漆の色がもう少しハッキリしていた方がいいかもしれません。
金で蒔くか、それとも銀を蒔いて酸化させて黒っぽくするか……。
直しには、キズを全く分からないように直す方法と、
直しは部分をハッキリ見せる方法がありますが、
呼続ぎの場合、2つの器の色味や質感が近い場合は、
修復した部分をハッキリと見せた方が美しい場合が多いです。
これは一度、継いだ部分を外してもう一回繕い直しましょう。

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3枚目は同じくオークションで落とした小振りの茶碗。

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そして最後は根性入れてオークションで落とした茶碗。
結構な値段、行きましたが、この時ばかりはパソコンに張り付いて根性入れました(笑)
こちらは鎹継ぎ(かすがいつぎ)と呼ばれる技法です。
映画が好きな方なら観た方も多いと思いますが、チャン・ツィイーのデビュー作、
「初恋のきた道」の中にありましたね。好きな人のために料理をし、
器に入れ蓋をして走って持っていく途中で転んで器を割ってしまうのです。
あまりの落ち込みように、見兼ねた母親が行商の職人を呼び止めて器を直して貰います。
器が愛しい人を思う気持ちを表すんですね……見事な描写でした。
是非、一回やってみたいのです。それから直した部分に金で化粧するだけではなく、
蒔絵を施してみたい……先ずは普通の金継ぎを極めないといけません。


2016年8月31日


ブノワ。


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小松菜ジュースふたたび。 

 

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僕がジューサーミキサーにハマっていることはこのブログにも書きました。
もうね、何でもグルグルガリガリ回してみたい(笑)粉砕してみたい(爆)
毎朝、バナナジュースを作って仕事前に飲んでいましたが、
ハタと思い立ち、あら、懐かしや、小松菜ジュースを作って飲むようになりました。

小松菜ジュースは、僕を随分と可愛がってくださった、
故 宮本美智子さんが教えてくださったレシピです。
作り方はいたって簡単です。

材料 小松菜……1/3把
   トマト(小)……1個
   レモン……1/3
   胡瓜……1本
   セロリ……1本
   塩……ひとつまみ 
   オリーブオイル……適宜

大体こんなものです。
これをガァァァァァァ〜ッとジューサーで撹拌します。
小松菜が口に残りますから結構、しっかりと撹拌することがポイント。
廻りにくいので、水を少々入れてもいいです。それから冷たくしたい時は氷2個くらい。
オリーブオイルはチョッとお高くてもいいものを使いましょう。
入れることで非常にまろやかな食感になります。
塩は必須かな……入れないとボンヤリした味になっちゃいます。
入れる野菜や分量は好みで変えてみてください。
これだけで桃の凄く美味しいので、飲みにくいと言うことはありませんが、
バナナやリンゴなど、果物を入れてもいいかもしれません。
でも、あくまでも小松菜がメインであることをお忘れなく。
これ、腹持ちいいです(笑)よくダイエットにいいって言われますが、
オリーブオイルを食前にスプーン1杯飲むでしょう?
そうすると少しだけ満腹感が得られるって……。
ビックリするくらいに美味しいですよ。
写真は撮影用にお上品な小振りのグラスに入れて撮りましたが(笑)
実際はもっともっと大きいグラスで戴きます。
ビールジョッキくらいのでグビグビ豪快に行きます。
お通じも良くなりますよ、是非、お試しください。


さて、この記事を書くにあたり、昔の記事を読み返していて愕然としました。
宮本さんが亡くなってから20年が経とうとしています……。
まさに光陰矢の如し、自分はこの20年間一体何をしていたのかとも思います。

ここにチョッとしたエピソードがあります。
大親友(当時30才チョッとくらい)が二十歳そこそこの、見栄えはいいけれど、
チョッとオツムの軽い感じの一回りも年下の男の子を好きになった時、
そのことに(手玉に取られている感があった)批判的だった宮本さんに僕が言ったのです。
 
 「今は若いけど、彼ももう少し大人になればきっと良くなりますよ……。」

それに対して宮本さんが、

 「あら、アナタ、自分の二十歳のころのことを思い出してみなさいよ。
  まともな子は若い頃からまともなものよ。」

人間はそんなに簡単に変わらないと言うことでしょうか。
自らを省みて、あの頃から何か変わったでしょうか……。
年は重ねても中身は全く変わっていないような気がします。

随分と可愛がって貰いました。引っ越ししたいと言うと、
吉祥寺から三鷹までを一緒に歩いてくださり、

 「アナタ、住むならこの辺がいいわよ……。」

仕事で御殿山の辺りを歩くたびに宮本さんの鈴が鳴るような声を思い出します。


宮本美智子さん関連の記事です……。
お時間がある時にでも読み返してみてください。

アトピーよさようなら
若さの秘訣って?
いつまでもいっしょに。



2016年8月29日


ブノワ。


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幻の猫。 

 

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今日の写真は我が家の幻の猫、小芳ちゃんです。「こよし」と読みます。
泉鏡花の傑作に「婦系図」がありますよね。
随分前に新橋演舞場で新派公演があった時に、
敬愛する杉村春子さんが新劇から客演。
その時に演じたのが、芸者「小芳」だったんです。
なさぬ仲の娘に涙する日陰の女……いい味でしたねぇ。
杉村さんは新劇の女優なのに、花道から出て来たり、
大芝居の決めのところなんかで声が掛かるんです。

 「杉村っ!」

歌舞伎じゃありませんからね。こんな女優は杉村さん以外にはいません。
日本映画、演劇、テレビ界に燦然と輝いた大女優……。
我が家の猫たちは、そんな杉村さんがお演りになった役から名前を戴いています。


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さて、幻の猫と書きましたが、そう、幻なんですよ(笑)
飼い主の僕以外に友人では目撃者はたったの2人(爆)
小芳もよく考えてみると2004年生まれですから、今年で12才……。
12年も生きて来て小芳の存在を知っているのは、
僕と親友2人と、保護して下さった大田区の方、それから病院の先生だけ(苦笑)
たったの4人(苦笑)いつまでも小さいと思っていましたが、それなりの年齢になって来ました。
体重は相変わらず3キロ弱……茶トラにしては非常に小さいですね。
数字の「7」の形に折れ曲がった尻尾(笑)
ロシアンブルーの秀千代も結構、臆病ですが、小芳はそれに輪をかけたように臆病です。
昼間、僕と目が合うと、猫のクセに鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔をし(笑)
猫のクセに脱兎の如く走り去って行きます(爆)
そのクセ、夜、電気を消して横になると「みぃみぃみぃみぃ……。」
鳴きながらベッドに入って来ます。それから昼間でも、僕が机に座ってパソコンを弄っていると、
「きぃきぃきぃきぃ……。」鳴きながら僕の膝の上で丸くなります。
物凄く甘えん坊で物凄く臆病……12年も生きているのに、
殆どその存在を知る人が居ない……これを幻の猫と言わずして何と呼びましょう。


今日の1枚目は引っ越して来た当初の1枚。
フと気が付くと、荷物の陰からこっちをジィ〜ッと見つめていたりします。
2枚目は友人に無理矢理取っ捕まっての1枚です(笑)


2016年8月28日


ブノワ。


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花螢の呪縛。 

 

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台風9号が首都東京に上陸したまさにその夜……。
こまつ座の旗揚げ公演で、井上ひさしの傑作戯曲「頭痛肩こり樋口一葉」を観てきました。
メンバーは親友のT、傾国の美女M、あけにルーシーグレイのお2人。
それから、偶然同じ日だった大好きなKさんと、そのお嬢さんのNさん。
この戯曲は物語の内容から上演される時期は必ずお盆前後と決まっています。
初演こそ見逃していますが、あとの公演はすべて複数回、観ています。
(初演はビデオにて鑑賞、松竹版は未見……。)
延べ30回以上は下らないかな?今回は前回公演とほぼ同じ顔触れで、
樋口夏子(一葉)だけが小泉今日子から永作博美にバトンタッチです。

舞台は1場だけ10月の龍泉寺町であることを除き、
他の場は、明治23年から明治31年のお盆の7月16日を舞台にしています。
女優だけしか登場しないこと、幽霊の花螢は主人公の夏子にしか見えないこと、
毎年のお盆の17日が舞台であること……このように幾つかの決まり事が上手く機能すると、
非常に素晴らしい舞台になる可能性が高いです。


登場人物は……。

  樋口多喜(一葉の母)……三田和代
  樋口夏子(後の樋口一葉)……永作博美
  樋口邦子(一葉の妹)……深谷美歩
  稲葉 纊(二千五百石どりの旗本、稲葉家の末裔)……愛華みれ
  中野八重(樋口家の昔なじみ、後に身をやつしてお女郎になる)……熊谷真美
  花螢(吉原のお女郎の幽霊……記憶をなくし誰を恨むか迷っている)……若村麻由美


さて、お盆の度に登場人物たちの境遇がめまぐるしく変わって行きます。
幾つかの決まり事を観客も一緒に楽しむようになり、
いつしか自分を登場人物の誰かに重ねるようになります。
特に女性はたった6人の女優が演じるキャラクターに自分を重ねる部分が多いのでしょう。
それは、舞台になった明治も、今、平成の世も、
相も変わらず連綿と続く女性が社会で生きることの難しさ、
自らを取り巻く義理人情の網、女だからと頭ごなしにダメだしされ、
個性的であれと言われつつ、その実、出る釘は打たれる現状。
男女平等が謳われて久しいけれど、女性であることの大変さ、
母として、また、娘としてのそれぞれの思いが重なる故でしょう。
登場人物6人の力強い生き様、世間にがんじがらめになり、人生に疲れ、
事業に失敗し、夫に裏切られ、恋に破れ、借金に苦しみ、お女郎に身をやつし、
創作にもがき苦しむ……それでも大地に足をしっかりつけ、決して後悔しないように、
その時々を生きる逞しさ……そこに共感し涙するのでしょう。

 「私達の心は穴の開いた入れ物、私達の心は穴だらけの入れ物……。」

花螢と言う幽霊を触媒に、あの世とこの世を行き来する一葉。
笑いの陰に悲しみが、憤りの陰には笑いが潜む絶妙の作劇。
井上ひさし、渾身の大傑作です。

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閑話休題……。

「頭痛肩こり樋口一葉」で、僕が目撃した面白いエピソードがあります。
僕が一番最初に観たのは、再演の時、花螢役の新橋耐子さんに招待されて、
初日前日のゲネプロを見せて戴いたんです。周りは関係者ばかり、評論家や俳優ばかりでした。
部外者の僕は身を小さくして暗闇に座っていたのですが……。

いやいや、兎に角、面白い……抱腹絶倒とはこのことを言うのでしょう。
一般に、映画館や劇場で声を出して笑うのは憚られますよね。
でも、本当に声が出てしまうくらいに、突飛に笑いのツボを刺激されるシーンの連続でした。
舞台に向かって中央、前から10列目くらいに、横一列にテーブルが並べられ、
そこに台本を手にしたスタッフが何人か座っていました。手元には小さなテーブル・ライト。
それぞれに自分の持ち分のチェックしています。台詞をチェックする人、
台詞と音楽などの間をチェックする人……でも、それらの人達も、
初めは声を潜めて笑っていたのですが、次第に我慢することを止め、声を出して笑っています。
中に一際大きな声で、しかも、椅子から転げ落ちそうになって笑っている人が一人……。
小さなテーブル・ライトに照らされたその顔は、何と原作者の井上ひさしご本人ではありませんか。

新橋耐子演じる幸薄い吉原のお女郎の幽霊、花螢。
記憶喪失になり、取り憑く相手が皆目分からないお人好しの幽霊、
花螢の一挙手一投足に声を出して笑っています。自分が書いた本なのに……。
後に、そのことを新橋さんにお話ししたところ、
凄く嬉しそうな顔をしていましたっけ……。
役者にとって、生涯に掛け替えのない当たり役が一つでもあることの幸せ、
原作者を笑い転げさせる事が出来た快感はどんなものだったのでしょう。

井上ひさしが新橋耐子に当て書きした花螢は、
日本の演劇史上、稀に見る強烈なキャラクターです。
夏子のもとにひょんなことから現われるようになった花螢。
どうやら生前は吉原のお女郎をしていたらしいのですが、
恨む相手をボンヤリ忘れ、次から次へと恨みの大元を探して、
弱い足を引きずって恨むべき相手の枕元に化けてでる花螢。
このチョッとトボケたお女郎の幽霊が、女であることの苦しさや差別、
必死にあがいている女たちの間に入り(夏子以外に花螢は見えない……。)
絶妙なお笑いを提示します。そして、そこはかとない哀れ、悲しみが行間から滲み出て……。

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さて、今回の公演のことなどをチョッと……。
つくずく思うのは、今までに評価の出来上がった作品を一から作り直すことの大変さです。
演出が前回から今までの木村光一から栗山民也に変わりました。
台詞は殆ど変わりませんが、木村光一が作り出した演出を一切使えません。
シェークスピアやチェーホフを形や演出を変えて上演するのとは訳が違います。
数限りない制約の中で俳優だけが変わって上演する難しさ。
どこか、いつか見たような既視感を覚えるのは無理もないことです。

一番、顕著なのは花螢の造形です。
初演から一貫して新橋耐子が豊かに肉付けし、膨らませて来た役。
これは同じ演出で他の女優が全く異なった形で演じるのは不可能です。
漏れ伝わるところに寄ると、ベテラン女優のE.Iや、
なぜか芸能界のご意見番と呼ばれるP.I……多くの女優がこの役を望んだそうです。
おそらく彼女たちに役が廻ったとしたら、それなりの個性で面白くなったと思いますが、
今回、栗山民也によって新しい演出になったとは言え、一度でも新橋版の花螢を見てしまったら、
その呪縛からは絶対に逃れられないと思うのです。それ程、強烈で素晴らしい役作り。
日本の演劇史上に燦然と残る女優の演技ではないでしょうか。
本来、タイトルロールの樋口一葉にはその時々のスター女優が配役されます。
そして、全体を締める意味で母親のお多喜にベテランで達者な女優を配します。
妹、邦子には若手の実力者を、稲葉 纊には宝塚のOBなどから配役することが多いです。
ところが、いつしか上演を重ねるごとに、芝居の扇の要は新橋耐子の花螢になってしまいました。
周りにどんな大根が来ようと、棒読み女優が来ようとお構いなし。
その公演、公演で、時に儚気に、時に猛々しく、時にコミカルに……。
美しい着物の裾捌き(足が見えない!)哀しさの中に滲み出るお色気。
滲むと言えば、戯曲のト書きにこうあります。

 「このとき、上手の部屋の壁の向うから、滲むように花螢が表われる。」

 「このとき、下手からふわぁーっと出て来た女がある。」

この無理難題な登場シーンに現実味を与え、
自在に役作りを変え、周りの女優との調和を計りつつ、
自らの花螢を創造して行った役者根性は見事という他ありません。
扉が「ぎぎぃぃぃぃ〜!」と開いただけで客席から笑いが起きる凄さと観客の期待感。
「♪だらららぁ〜ん」……花螢が登場する音楽が鳴っただけで、
場内から「出たぁ〜っ!」と声が上がる人気振り。

新橋耐子のあと、大橋芳枝(新橋耐子の交通事故による代役出演)、
それから前回に引き続き、若村麻由美が演じていますが、
まるで新橋耐子の亡霊が取り憑いたかのように演技がソックリなんです。
演出家は今までの木村光一から栗山民也に変わりましたが。
演出家が変われど大元の戯曲は一緒なので、また、新橋耐子の花螢を見てしまったら、
その強烈な演技に影響を受けるのは必至です。



三田和代……鈴が鳴るような涼やかな声とドスの効いた声を使い分け多喜を好演。
勿論、大女優の域に達していますが、老け込まずにもう少し若々しい役が見たいかなぁ……。
チェーホフとか「欲望という名の電車」のブランチとか……。

もう一人の陰の主人公、邦子を演じた深谷美歩、なかなかの好演でした。
この役は最初から最後まで全ての登場人物と関わる芝居の要です。
自分の台詞がない時も受けの芝居をキッチリとしておかなければ芝居が成り立たない難しさ。

熊谷真美は中野八重と双葉屋のお角を見事に演じ分けていました。
特にお角になってからの蓮っ葉で世を捨てた感が半端なかったです。

若村麻由美の花螢……前回よりも可成りこなれていて好演。
但し、どうしても新橋版花螢と較べてしまうのは仕方ないです。
そして、点数が辛くなってしまうのも仕方がない。
それは舞台女優としての格の問題もあるし、
僕らが未だに新橋版の花螢を熱望しているからになりません。
新しい演出と今回の若村版と以前の新橋版と較べるのは失礼なのだけれど、
文化は比較しなければならないし、比較されてしまう運命にあります。
昔を知っている観客は少々、点数が辛くなるのではないでしょうか?
それから花螢を演じて以降の、他のテレビなどの若村麻由美のコメディーの演技にも疑問を持ちます。
こちらも自分んが演じた花螢の呪縛から逃れられないでいるのです……。
非常に華がある美人だけに勿体ない気がします。

永作博美の夏子は思った通りの好演でした。
特に夏子が幽霊になってからの台詞の一々が、ハッキリと客席に伝わる見事さ。
これほどメッセージをストレートに客席に伝える役作りは素晴らしいです。

 「邦子、しっかりおやり!世間体なんか気にしちゃダメだよ。」

邦子の背中に投げかける多喜の言葉が身に染みます。


今日の写真は、今回の劇場「シアタークリエ」の前身、
今はなき「芸術座」での公演の時、新橋耐子さんに頼まれて、
昼夜好演の楽屋と舞台袖に控えて撮らせて貰った写真のうちの1枚です。
当時は勿論、フィルムカメラ、モノクロームを中心に撮った楽しい記憶があります……。
最後に一つだけ……シアタークリエ級の中劇場において、
マイクロフォンを使わないと台詞が後ろまで通らないのが今の役者の現状なのでしょうか。
マイクロフォンを通した声は、矢張り肉声と違い、
どこか観客と役者の間に大きな壁を作ってしまうように思うのですが……。

この記事は過去の記事に大幅に加筆修正してアップしています。


2016年8月26日


ブノワ。


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category: 天井桟敷の人々。

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おねぎとピーマンでリオデジャネイロ! 

 

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 会話の部分は油紙に火が点いたようにペラペラと、
 また、立板に水の如く、スタッカートを刻み、2人同じリズムとスピードで、
 相手の言葉尻にかぶさるように早口で……。


急に降り出したゲリラ雨をどうにかやり過ごし、いつもより早めに帰宅したおねぎ……。
リビングから聞こえてくる啜り泣きにビックリしてそっと中を覗く……。
照明を落としたリビングにはピーマンが一人ソファーに陣取り、
暗闇で一人テレビを見ながら嗚咽していた……。

 O「どうしたのよ……ピーマン!何があったの?まさか……また男にフラれたとか?」
 P「あら……おねぎ。帰ったの。アナタ、相変わらずイヤなこと言うわねぇ。
   あれはもう3ヶ月前のことよ!また思い出しちゃったじゃないの……。」
 O「ガハハ、わざと思い出させてやったのよ!
   そんなことより鏡を見て御覧なさいよ。アナタ、顔、コワイわよ。」
 P「あはは……ゴメン。オリンピックの総集編見ていたの。」
 O「あら、じゃぁ、アタシも一緒に……ちょっと!アタシにもシャンパン頂戴よ。」


おねぎ、ピーマンからシャンパンのグラスを受け取り隣に陣取る……。


 O「これこれ!柔道女子の吉田……惜しかったわよね。」
 P「沙保里でしょう?アタシ、試合後のインタビュー見て貰い泣きしちゃった……。」
 O「ねぇ、アナタいつも有名人の下の名前を呼び捨てにするけどお友達なの?」
 P「違うわ。」
 O「じゃあ、会ったことあるとか?」
 P「ないわ。」
 O「何なのよぉ……変な人ねぇ。だけど、四大会連続で、金、金、金、銀でしょう?天晴れよね。」
 P「うん、アタシ今まで霊長類最強女子とか言われているから、もっとコワイのかと思ったのよ。
   ところがさ、表彰式でもズぅ〜ッと泣いているのよ……。」
 O「可愛らしいわよね、泣きじゃくる姿なんて普通の女の子って感じ。飛んで行って抱き締めてあげたいわ。」
 P「あら、沙保里、イヤだってよ(笑)そんなことより馨もだけど、これからどうするのかしら?東京は?」
 O「微妙よね……若手も育っているし、年齢的にもキツいわよねぇ。アタシたちは見たいけど……。」

 P「ねぇ、男女の卓球も凄かったわね。」
 O「愛ちゃん……泣き虫の女の子がねぇ……スッカリお姉さん。
   愛ちゃんったら「金と同じと書いて銅」だって、凄い発想力!
   ねぇ、ピーマン。アタシ思うんだけど、卓球だったらオリンピック出れるかも!」
 P「バッカねぇ。アナタのは温泉卓球でしょう?(苦笑)」
 O「あら、温泉卓球のどこが悪いのよ。温泉卓球上等じゃないの!
   要は相手が打ち返せないところに打てばいいんだもの。
   全部、台の角を目がけてパンパンパン……ところでチキータってなに?」
 P「バッカねぇ、そんなことも知らないの?」
 O「あら、ピーマン、アナタ知ってるの?」
 P「知らないわ。バナナじゃないの?ガハハ!」
 O「ま、いいわよ。当たらずとも遠からずよ、きっと。
   でも卓球とかバドミントンとか東洋人に合っているのかしら?
   バドミントンのダブルス……金よ、金!アタシたちも一緒にやる?(笑)」
 P「タカマツ・ペアでしょう?あら、アタシたちはなに?
   スギスギ・ペア?スギスギって言うよりギスギスよね(笑)おねピー・ベアかしら?(笑)
   でも、きっとアタシたちがペア組んだらいがみ合っていてダメだと思うわ。」

 O「柔道も凄かったじゃない?」
 P「ホラ、監督を投げ飛ばした金メダルの子いたじゃない?(笑)それも2回も。
   可愛いわよね。腹抱えて笑ったわ。素敵な師弟愛よね。」
 O「アレ、飛行機投げつーのよ。アタシ知ってんの。
   アタシも柔道やろうかしら……寝ワザは得意だもの!ウフ。」
 P「バッカねぇ、アナタ、常に逃げ腰で『ぎゃぁ~!』とか『ぎぇぇ~!』とか、
   怪鳥のような奇声を出して相手を脅して、ひるんだ隙に抱きつくんでしょう?」
 O「あら、いいじゃないの。アタシのは口柔道って言うのよ!(笑)
   ひるんだ隙にはだけた道着の中に手を入れちゃうの!それで絶対に離さないの(笑)」
 P「ガハハ!コワイわね、子泣き爺じゃないの!そんなの一発退場よ!
   ふふふ……アナタの得意ワザは「オネエ刈り」かと思ったわよ。」
 O「おダマリぃ……ピーマン!アタシの得意ワザは「内股」よっ!「内股一本!」って(笑)」
 P「アナタもどうしょうもないバカねぇ。アナタの歩き方が内股なんじゃないの!」

 O「ねぇ、この前は2人でシンクロやろうって密談したんだけどさ、
   アタシ、井村雅代コーチに大阪弁でメチャクチャしごいて貰いたいわ……。」
 P「アナタ、おねぎ、それはただの変態よ!超スーパーどMよっ!」
 O「あら、いいのよ。アタシたちはどうせ変態なんから。
  『雅代お母さま、もっとぶって!口汚く罵って!』って(笑)
   井村さんの大阪弁でアタシたちの曲がりに曲がった根性も治るかもよ?(笑)」
 P「アナタ、おねぎ、井村さんアナタに『お母さま』なんて呼ばれたくないってよ。」

 O「ねぇ、ピーマン!アタシ、生まれ変わったら新体操やりたい……。」
 P「アナタ、どうしょうもないバッカねぇ……無理に決まっているじゃない!」
 O「リボンくるくる、クラブ天井高く投げて、
   玉パンパンパン、あと、えぇ~とえぇ~と……フラフープ?」
 P「ねえ、おねぎ!なんなのよフラフープって!それから玉じゃなくてボール!」
 O「ガハハ!あぁ言うの何て言うの?試具?
   それ持って四角い線の中を雰囲気出してウロウロすればいいのよ!」
 P「……ねえ、おねぎ、彼女たちはいつも爪先立ちなのよ!アナタ出来ないじゃない。
   その扁平足で形の悪いO脚!ドタドタしちゃってさぁ。
   アタシは自分でデザインした衣裳を着てみたい……。」
 O「ほぉら、ピーマン、アタナだって新体操やりたいんじゃないの。」
 P「アレって殆どハダカ同然よねぇ……ラインストーンを沢山散りばめた衣裳で華麗に……。」
 O「ガハハ、アタシが衣裳作ってやるわよ。ホタテの貝3枚と紐でね!
   でもさ、マジでアタシたちがやったら大変なことになるわよね。」
 P「そうよ、ポール投げれば受け取れずに弾んじゃって、オマケに自分の足で蹴飛ばして場外に……。」
 O「クラブ投げれば受け取れずに頭に刺さって救急搬送……。」
 P「リボンくるくるやれば首に巻き付いちゃって呼吸困難……これまた救急搬送……。」
 O「フープを転がせば逆回転掛け忘れてそのまま場外へ……。」
 P「ガハハ!結局、最初から最後まで試具拾いに走り回って四角の中にいないじゃないの!」
 O「アタシたちって本当にブキよねぇ……あら、不気味のブキじゃないのよ。ブキッチョのブキ!(笑)」
 P「ところでさ、選手たちのメイク……あれはないわ。
   普通にしていれば凄く可愛いのに、あのアイライン!(苦笑)」
 O「何で目をそんなに大きく見せようとするのかしらね?不思議だわ。
   昔、由紀さおりがそうだったわよね。自分で言っていたわよ。」

 P「おねぎ、じゃぁ、男を装って体操は?」
 O「何なのよぉ、装うって!(爆)アタシたち、一応、戸籍上は男なのよ!
   でも、心は女だからそのまんま女子体操でいいじゃない。」
 P「アナタ、おねぎなんて小学校の時、跳び箱3段飛べなくて泣いていたじゃない。」
 O「ウルサい!ピーマン!アナタなんかマットででんぐり返りしきゃ出来ないじゃないの!」
 O「レスリングだったら大丈夫?足取ればいいんでしょう?」
 P「タックル!それにアナタのお得意は揚げ足取り!」
 O「ねぇねぇ、そう言えば日本のマスコミって本当にバカよね。
   いたわよね、タックル王子って。ハンサムな子。
   何で何でもかんでも「王子」付けるのかしら?」
 P「あら、ボキャブラリーが貧困なのよ。それに何にでもレッテル貼りたがる。
   いたわよね、ハンカチにヒネリに……ま、今に始まったことじゃないから……。
   アタシ「○○ジャパン」って言うのも虫唾が走るほど嫌いよっ!
   ところでさ、レスリングって今一ルールが分からないわよね?」
 O「ガハハ!簡単よっ!後ろに廻ればいいのよ、
   あと、抱きついたらクルクル回せばいいのよ。
   ピーマン、アナタそう言うの得意じゃない。」
 P「ウルサいわねぇ……でもチョッとあの衣裳着てみたいかも。」
 P「あらぁ、あの衣装を着たいんじゃなくって、あの衣装を着ている男が好きなんでしょう?」
 P「あら、おねぎ、おダマリぃ!やっぱりアタシはあんなの着たくないわ。
   スタイル悪いのバレちゃうじゃない!体重だってバレるのよ!
   大体「○○キロ級」だなんて女性の体重を公表するなんて失礼よねぇ。
   それに衣裳って言わないで!アレはシングレット!」
 O「ピーマン、アナタさすがファッション評論家ねぇ。」
 P「アタシたちやっぱり無理かしら、オリンピック?」
 P「ねぇねぇ、オリンピックに出たいのはいいんだけどさ、
   その前にアタシたち4年後は一体幾つよ(苦笑)」



熱い熱い戦いが終わっちゃいました……。
リオデジャネイロ・オリンピック……日本は本当に大活躍でしたね。
結果が出た人、残念ながら思ったように結果が出なかった人……。
全ての選手に心からの拍手と労いの言葉を掛けてあげたいです。
個人的には男子体操の団体優勝と内村航平の個人総合2連覇。
あれは危なかった……もう殆ど無理かと思っていました。それであの鉄棒の着地!
それから、男子400メートルリレー!鳥肌立っちゃった。
あとは矢張り吉田沙保里の銀メダル……いつかはこの時が来ることは避けられなかったのでしょうが、
彼女の涙を見ていると胸が張り裂けるようでした。
全世界の選手に目標とされ15年間の無敗を誇ったその重圧……。
いつかはこの日が来ると思いつつも、リアルタイムで見るのは辛かったです。

国は違えど、戦い終わってお互いの肩を抱く選手たち。
銀メダルに終わった選手たちがインタビュー中の日本の選手の肩を叩いてニッコリします。
4年間、目標にして来て、その選手に勝った時、胸には一体何が去来するのでしょうね。
トラックで転び、転ばされ、助け起こして「ここは五輪なんだから完走しましょう!」
相手を労りながら走る選手の、国境を越えた友情……。

一つ、学んだこともあります……。
困ったり迷ったりした時、兎に角、先に進むこと!
決して引かず、前を見据えて進むこと……。
子供ほども年が離れた若者たちに色々と教えて貰いました。


さて、次は東京ですね……。
まだまだ問題山積(苦笑)新都知事と老害を撒き散らす古狸との戦いもあります。
印象的だった開会式と閉会式を見るにつけ、心配は、
東京オリンピックの開会式の演出を一体誰がやるの?……と、言うこと。
ドラえもん、スーパーマリオ、キャプテン翼、キティちゃん……。
閉会式を見ると、矢張り日本の印象はアニメなんですね。
東京では有象無象が大挙して出て来て……何だかイヤな予感がしてなりません……。
その前にリオデジャネイロ・パラリンピックが8日から開催されます。
どれくらいのテレビ放映があるんでしょう……応援しなくっちゃ!


2016年8月24日


ブノワ。


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人生、最初で最後……「ペット」。 

 

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ふふふ……自ら禁を破りました(笑)
春先から劇場で見るようになった予告編……。
何だか面白そうでねぇ……。
友人を誘って3人で行って参りました……「ペット」。
何で1人で行かないのか?って?
うふふ……だって詰まらなかったらイヤじゃないですか。
不幸の輪は広げないとね(笑)

昔は映画の予告編って嫌いだったんです。
早く本編見せなよっ!……って。
でも、これから公開される作品を選ぶ時に有効なのかなぁ……って。
予告編なのに非常に優れたものもあるしね。
下手をすると本編よりも面白い予告編もある。
「レイダース/失われた聖櫃」なんて、例の黄金の像を、
同じ重さの砂袋とすり替えて巨大な岩が転がってくるシーン……。
てっきりクライマックスだろうと勝手に思い込んでいたら、
な、な、な、何と冒頭の掴みのシーンだった……なぁ〜んてね。

「ペット」の予告編で気に入っちゃったのは、
飼い主が出掛けた後、留守中のペットたちの生態の点描……。
これが笑えたんですよ。声が出ちゃうくらいに笑った(笑)
特にプードルのレナード(笑)レナード・バーンスタインが名前の由来であろうこの犬、
ゲイの飼い主が出て行った途端に尖った鼻先でステレオのスイッチを入れ、
ヘビメタをかけてヘッドバンキングするの……凄いですよね、
これだけで、CG、アニメ嫌いの偏屈なオジサンを劇場に呼び寄せるんだから(笑)
ヘッドバンキングって言えば、かの昔、今はなきテアトル東京のシネラマで、
ポール・マッカートニーの「ロックショウ」だったかな?観た時に、
ガッラガラの場内で、目を凝らしてみたら最前列でたった1人、
強烈にヘッドバンキングしているヤツがいた……あの巨大スクリーンの最前列で(苦笑)

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オマケに900円もするフィギュア付きの特製の入れ物?でコーラ買っちゃったし(笑)


作品的には、後からして思えば可もなく不可もなし。
主人公の犬のマックスがひょんなことから保健所に捕まりそうになり、
命からがら脱出した後は、飛んで火に入る夏の虫、
今度はペット虐待を根に持つウサギが率いる地下組織に追われることになり……。
ごくごく平均の域を出ない出来栄えでした。CGのアニメはもういいかな?
一度、経験したしね。ブノワ。さん、二の轍は踏みません。


写真はフィギュア付きのドリンクの上の部分を外したもの。
友人のを巻き上げました(笑)僕が選んだのはデブ猫のクロエ。
友人が選んだのは主人公の犬、マックスね。
クロエが赤いレーザー光線に過剰反応するところ……笑ったなぁ。

「ペット」……★★★★……40点。


2016年8月23日


ブノワ。


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火は使いたくないのだけれど……。 

 

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暑い日が続いています……既に亜熱帯と化した日本……。
ゲリラ雨、凄かったですねぇ……皆さん夏バテなんかしていませんか?
僕は「どうしてこんなに忙しいの?」と、溜め息をつくくらいにバタバタ……消耗します。
ついつい冷たいものを飲み過ぎて、さらに元気がなくなってしまう悪循環。
でもね、心してマメマメしくご飯は自分で作っています。

 「そうだ!今日は暑いから素麺にしよう!」

グッドアイディアに思えますが、素麺を茹でるにも火は使う(涙)
暑いので火は使いたくないのだけれど、冷や奴ばかり食べている訳にはいかないので(苦笑)
火の使用は最小限にして、頑張ってキッチンに立っております。
今日はそんな僕の奮闘の証をチョッと……。



「茸クリームパスタ」
先ずは今日の1枚目、親友が「涙が出るくらいの感動!」と言ったクリームパスタ。
僕、あまりクリーム系は作らないのですが、たまには趣向を変え茸で作ってみました。
舞茸、しめじ、マッシュルーム……バターとオリーブオイルでソテーして、
牛乳、生クリーム、パルメジャーノレジャーノ、胡椒を思い切り投入……。
クリームのソースをトロッとさせるコツは、ソースにチョッと茹でたお湯を加えること。
さらに盛りつけた後もパルメジャーノをガリガリガリガリ……チョッとカロリー高いかも(苦笑)
そうそう、クリーム系には味噌を、トマト系には醤油を隠し味でチョッと入れるといいです。
器は波多野正典さんの織部焼き。緑の器って好きなのです。
素敵な器が揃っている六本木の「SAVOIR VIVRE」で購入。


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「焼きサラダ」
我が家では毎回〜サラダが必須です。
サラダって言うよりも野菜を一杯食べたい……そんな感じなんですが、
生野菜って結構、マンネリしますよね。生でそれほどバリバリ食べられないし(苦笑)
気分転換に作ったのがこちら。ズッキーニと舞茸、インカのめざめを、
ニンニクで香り付けしたバター&オリーブオイルでソテー。
パルメジャーノレジャーノをガリガリガリガリ……トマト、クレソン、ルッコラを添えました。


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「アスパラガス&インカのめざめ&舞茸のオーブン焼き」
たまにはオーブンを使おうと言うことで、サッと塩茹でしたアスパラガスと、
舞茸、インカのめざめにとろけるチーズを乗せて焼いたもの。
チーズの香ばしい匂いが食欲をそそります。


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「ルッコラ・セルベティカの山盛りサラダ」
これは恵比寿に映画を観に行った帰りにマルシェで買ったルッコラのサラダ。
今ではルッコラをごくごく普通にスーパーなどで買うことが出来ますが、
出始めの頃は珍しくてねぇ……自分でも栽培したけれど、食べる量に収穫量が追いつかない(苦笑)
ルッコラは買うに限る……学習したものです。キッカケを作って下さった宮本美智子さん……懐かしいです。
マルシェに出ていたのは通常のものではなく野生種の「ルッコラ・セルベティカ」。
これはいいですね、匂いも苦みも通常のものよりも強くて美味しいです。
ヨーロッパとかに行くと漏れなくこちらのタイプじゃないかな?
てんこ盛りのルッコラにブラウン・マッシュルームのスライスを乗せます。
我が家ではホワイトは使いません。ブラウンの方が土臭くて好き。
マルシェって生産者の顔が見えて、新鮮な野菜が手に入るんだけど、
あれもこれもってやっていると、結構な金額になっちゃいますね(苦笑)
ガラスの器は栃木の「MOROcraft」で購入しました。
いつ行っても何かしら新しい発見がある素敵な店です。


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「トマトの冷静パスタ」
パスタもたまには冷たく……そう思ったんだけれど、
取り敢えず熱湯で茹でる訳だからあまり変わらないですね……。
トマトは小粒のものを用意し、沸かしたお湯で湯剥きします。
湯剥き、必ずしましょうね。そのまま使うと皮がクルンと、
ストローみたいに丸まって見栄えも舌触りも悪いです。
パスタを茹でるお湯に、お尻を十字に切れ込みを入れたトマトを入れ、
皮が捲れて来たら冷水に取って剥きます。簡単だから面倒臭がらずに!
トマトの水煮缶を使う時はカット状のものではなくホールのものを潰して使いましょう。
ホールのものは皮を剥いてあるけどカット状のものは皮付きだからです。
この時はニンニクを使わずにトマトとオリーブオイルの風味を生かしました。
冷製パスタの場合は湯で時間はチョッと長めにね。
器はコレクションの古伊万里から白抜きの蛸唐草。
オークションはいいです、普通に骨董店で買う1/10で手に入りますから。


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「豚肉の塩麹焼き」
先日の八ケ岳の小旅行の時に買って来た「七賢」の塩麹……。
そろそろ残り少なくなって来ました。ステーキ用の豚肉に塗り、少し置きます。
ソテーする時にニンニクを入れました。チョッとバテていたから。
この日は面倒臭いので野菜も一緒盛り、ワンプレートでございます。
そう、僕ってマヨラーみたいですね(笑)
器は先日の金沢旅行の時に立ち寄った店「phono」で購入。
古いもの、新しいもの……非常に品のいい品揃えでした。
非常に感じのいい店主と暫しお話し……それもまた旅の楽しみです。


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「アスパラガスの豚肉巻き」
美味しそうなアスパラガスを戴きました……。
そのまま茹でてサラダに入れてもいいのだけれど、この時は豚肉を巻いて軽く焼き、
他の料理をしている間にチーズを乗せてそのままオーブンへ。
付け合わせは残り少なくなって来て寂しいインカのめざめ。


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「舞茸のサラダ」
舞茸は一番好きな茸かもしれません……。
「香り松茸、味しめじ」って言うけれど、そのどちらも優れているのが舞茸だと思うの。
日光の霧降高原で食べた舞茸のソテーが忘れられず、たまに家でも舞茸をバターでソテーします。
今では普通に手に入るようになったロメインレタスを手で千切り、トマト、紫タマネギと一緒に戴きます。
この何の変哲もない白い器はかれこれ30年使っています……。


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「黒毛和牛のソテー」
美味しそうな牛肉が手に入りました……。
さて、どうするか?ステーキにするには薄過ぎなんだけど、
その他は何にでも出来そう……肉じゃが?でも、チョッと味の濃いものが食べたかったので、
普通に焼いて、今回はタイの醤油で味付けしました。ナンプラーじゃないですよ。
日本の醤油に較べてちょっと甘みがありクセがある感じ。
付け合わせは残り物のしめじとピーマンね。
器はタイのウブドで買った最高級のセラドン焼き……超重たいです(苦笑)


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「パテ・ドゥ・カンパーニュのサラダ」
友人から貰ったパテ・ドゥ・カンパーニュ……。
少し残ったので、食べやすい大きさにカットしてサラダにトッピングしました。
トマトやレタスなどは、どれもパテと同じくらいの大きさにカットします。
料理の基本は具材の大きさを揃えること……食べやすさは必ず留意したいです。
我が家のドレッシングですが、特別作ることはしません。
好みに合わせてレモンだったり紫蘇のドレッシングだったり塩だけだったり。
器は、今、鎌倉で「OLTREVINO」をされているchieさんご夫妻が、
以前、帰国前に鎌倉でやった展示販売会で購入したイタリアのもの。


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「パルメジャーノレジャーノのサラダ」
チョッと前に親友がパルメジャーノレジャーノの大きな塊をくれました。
いい奴ですよねぇ(笑)せっせと使わないと、下手をすると黴びてしまいます。
いつもは何にでも削って振り掛けるんですが、この時は薄くスライスしてトッピング。
残り物の野菜が一段と美味しく感じられるから不思議です。
器はディエップのブロカントで購入しました……えっちらおっちら持って来た!(苦笑)


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「ラクレット」
北海道の美女から送られて来たチーズセット……何だか嬉しいやら恐縮するやら。
その中の一つに「ラクレット」の文字……スグに思い出すのは帯広は北の屋台村の、
極上のワインと料理を食べさせてくれる「プチ・プレジール」……。
こちらで絶対に頼むラクレットを思い出し、真似て作ってみました。
「プチ・プレジール」ではチーズを掛ける素材をじゃがいもとパンから選べるんですが、
今回は戴いた「インカのめざめ」を使用。ウゥ〜む、美味!帯広に行きたい!(笑)
僕が写真を撮っていると、それを意識してマスターがチーズを溶かし掛ける手がスローになる訳。
そうすると、自ずと大量のチーズがじゃがいもに……。
気のいいマスターと料理自慢の奥さま、元気にしていらっしゃるかな?
器はバルセロナ在住のgyuさんのショップで買ったもの。


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「豚しゃぶしゃぶサラダ」
僕、肉は豚肉が一番好きなんです……。
しゃぶしゃぶも豚肉が好き。サラダのバリエーションはいつも頭を悩ませるところなんですが、
この日は国産のいい豚肉が手に入ったので迷わず冷製しゃぶしゃぶサラダ。
レタスを使い切りたいので千切って下に敷き、ゆでて冷やした豚肉を盛ると、
千切りにした大葉と茗荷、それから白髪葱をトッピング。
花唐草の器は江戸時代のアンティーク。オークションで落札。
結構、大きいです……尺皿(30センチ)はありますよ。


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「麻婆豆腐 by 山口百恵」
僕の麻婆豆腐の味のバリエーションは2つあります。
ごくごく普通に中華風のものと、その昔、山口百恵が料理番組で披露した和風のもの。
今回は山口百恵風にしました。豚ひき肉を、みじん切りにしたニンニクと生姜で炒め、
水切りをした豆腐を大きめにカットして投入(我が家は絹ごし豆腐を使用。)。
豆腐が潰れないように木べらでそっとかき混ぜながら、ごま油と一味唐辛子で辛み調整。
味付けは醤油ですが、塩でもいいですね……臨機応変工夫したいです。
仕上げは片栗粉でとろみを出します。
器はタイで購入したセラドン焼きのボール。


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「豚肉ミソ炒め」
何となく台所に半端な野菜が残っています……。
そんな時は全部まとめて面倒を見ましょう!豚肉を買って来て一緒に炒めます。
茄子、ピーマン、ズッキーニ……たまには味噌味なんていいかな?
ピリ辛にするとご飯が進みますね。夏場は味噌味が身体にもいいみたい。


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「ガスパチョ」
ところで、最近スープにハマっております(笑)
前から目の片隅には入っていたんですが、我が家のポンコツ、ジューサーミキサー。
暑いのでこれを活用しよう!そう思い立って作ったのが「ガスパチョ」……。
作るのは人生で2回目になります。水っぽいのはイヤなので、
食べるスープを念頭に結構ドロドロ。ニンニクは少なめにしました。
歯ごたえを楽しむためにキュウリとピーマンの賽の目切りをトッピング。
因に人生で一番美味しかったガスパチョは、スペインのマドリッドの、
チュイカと言う、所謂、ゲイタウンの小さなレストランで飲んだガスパチョ。
国営の豪華なパラドール(史蹟をホテルの改装したもの。)の、
レストランで飲んだガスパチョよりも美味しかったです。
スープ皿はパリのアンティーク屋であれこれ合わせて24ピースを、
段ボールに入れて持ち帰ったもの。よくやりますね、今は出来ないや……。


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「インカのめざめのヴィシソワーズ」
ジューサーミキサーの味をしめて作ったのが、インカのめざめを使ったヴィシソワーズ。
これは芋の特徴を生かして濃厚な一品に仕上がりました。
インカのめざめの黄色い実がまるでカスタードクリームみたいですね。
このリチャード・ジノリのスープ皿もフィレンツェからわざわざ段ボールで持ち帰り……。
だって、物凄く安かったんだもの……フィレンツェから先ずは夜行でパリへ……。
駅に出迎えてくれたパリの仲間が呆れ顔でした。


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「ミートボールのトマトスープ」
たまには熱いスープでも……そう思って作ったのがこれ。
ミートボールは鶏肉と舞茸、長葱と卵黄で纏め、
スープはトマトやセロリ、タマネギなどを入れてジューサーでガァァァァァァ〜っ!(笑)
これはこのままパスタのソースとしても使えます。
分かっているんですけど、夏は暑いものが身体にいいですね……。


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「枝豆のポタージュ」
もうね、ジューサーミキサーを使いたくて使いたくて(笑)
次に作ったのが「枝豆のポタージュ」……こちらも結構ドロドロです。
枝豆は茹で、粒が2つしか入っていないものを選別して使用しました。
3つ入った立派なものはそのまま塩を振って食卓に……気遣いしましょうね。
翌日のランチは器を替えましょう……チョッと気分が変わっていい感じ。


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「薔薇餃子」
さてさて、大トリを飾りしは、僕の十八番の「薔薇餃子」です。
餃子はいいですね。ニンニクに生姜タップリ!暑い夏にはピッタリです。
作り方はいたって簡単ですから省きます(笑)
材料だけ書いておこうかな……キャベツ、白菜、ニラ、豚肉ひき肉(脂身が多い方がいい)です。
僕の餃子はこの1種類のみ。海老を入れたり椎茸を入れたりの邪道はしません。
餃子はシンプル・イズ・ベストと思うから。
色絵の古伊万里の大皿は、西荻窪の骨董店の女主人に、

 「ちらし寿司なんか入れたら素敵よねぇ……。」

そう勧められて購入したもの。
でも、未だ一度もちらし寿司はしていません(苦笑)


2016年8月21日


ブノワ。


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「シン・ゴジラ」の居心地悪さ。 

 

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結構、好きなのです……この手の映画。
ビルが壊されたり……所謂、特撮もの?「サンダーバード」とかね。
ま、とっくにオヤジだけど、気持ちはお子ちゃまのままなんですね(笑)

公開2日目に親友と観て参りました……「シン・ゴジラ」。
日本版のゴジラ映画としては12年ぶり、通算29作目になります。
シリーズと言っても続き物ではないので、その都度のストーリー展開を楽しみにします。
子供の頃によく観ました……勿論、第一作目の「ゴジラ」は生まれていないので、
テレビにて鑑賞。子供心に恐ろしくてねぇ……。
あとはゴジラが宇宙に行って「シェ~っ!」したり、スッカリ漫画になってしまいましたね。


さてさて、今回の「シン・ゴジラ」……僕的には先ずタイトルが「?」(笑)
「新」だか「神」だか「真」だか何だか知らないけど大いに違和感あり。
キャスト総勢328人?だそうですが、でもそれが何?
めぼしい演技派の俳優はおそらく同時期に撮影の「64」に持っていかれています。
有り得ないくらいにリアリティーのないキャスティング。
石原さとみが日本をルーツに持つ米国政府のエージェント、
後は女性大統領になりたいだと?……全くリアリティーなし。
余 貴美子はいい女優ですが、彼女の防衛大臣は有り得ません。
日本のコンピューター・グラフィックスが格段の進歩を見せているのに、
役者陣のリアリティーがゼロと言うのがチョッと……。
余談だけれど、監督の樋口真嗣は「ローレライ」の監督ですね?
あの当時の日本のCGによる特撮を考えたら隔世の感ではないでしょうか。
CGの格段の進歩、ゴジラを初めてフルCGで描くのはいいんだけど、
あのゴジラの幼獣の造形は何?(笑)ガマクジラみたいじゃん。
あまりのヒドさにドキドキしちゃったじゃない(笑)
ありゃないわ、これまた漫画。幼獣もそうだし、成獣もそうなんだけど、
目が死んでいるのね。全く動かないピンポン球に丸い点みたいな目……。
懐中電灯が当たった瞬間に光彩が閉じるリアリティ……。
その一点で、既に抜群だった恐竜のリアリティーにさらに血が通うんです。
「ジュラシック・ワールド」を見習いましょう。


映画、演劇において、僕が最も忌み嫌うのは、字幕であれこれ説明されること。
演劇においても最近はスライドやモニターで肝心要を説明されることが多いです。
身体動かせよ!台詞でキチンと言いなさいよ!
今回の「シン・ゴジラ」も、役名や肩書きがその都度ウルサイくらいにスーパーインポーズ。
曰く「内閣官房長官付き○○」とか「陸軍参謀長官○○」とか……。
耳慣れない漢字ばかりの字幕……途中で突っ掛かります。
読み直している内に画面が変わっちゃう……勘弁して欲しいです。
画面に異物が挿入されると必ず目がそちらに行くのは人間の本能ですから。
別にいいんです。ゴジラ対人間、主だった役だけ名前が分かれば。
一々読ませても、余計な情報が頭の中で渦巻くだけで、何の利点もなし。
リアリティーを追求した画面だからこそ、登場人物のリアルさに欠けるところが居心地悪いです。

ゴジラの定義付けも微妙です。
単なる「悪の権化、巨大生物」として描くか、
はたまた今回のように「ゴジラ=核実験の産物 vs 日本」として描くか……。
「ゴジラ」の第一作は非常にシンプルで良かったです。
核実験によって生まれたゴジラはある意味で人類の被害者でもあり、
圧倒的な存在感と恐怖……恐怖の化身……それでいいんだと思います。
東日本大震災以降、頻繁に言われるようになった日本の危機管理問題。
ゴジラが出現したことにより表面化する問題の数々。
何をするにも法の整備、立法が先ずありき……テーマは今ですね。
でも、何故ゴジラに絡める?国連が日本の首都東京を核攻撃することを認める?有り得ませんって。
大体、放射能の光線を口と背中から吐きまくって、
体内のエネルギーを使い果たしたら2週間も固まったままお休みって一体!(苦笑)
どこかのコンセントに繋がっていたのかい?(笑)

公開に合わせてハリウッド版の「ゴジラ」(2作目)をテレビ放映していましたね。
ゴジラに対する怪獣ムートーは漫画だったけれど、矢張り、作り方、見せ方としては、
シンプルで一枚も二枚も上手です。ビキニ諸島の原爆実験を、
実はゴジラを退治するための攻撃だったって描くなんて目からウロコでした。
ハリウッド版の次作には、モスラとラドンとキングギドラが出るって?!
「シン・ゴジラ」の何やら思わせ振りなラスト……こちらも続編を作る気満々ですね。

インターネットでチョッと検索すると、あるわあるわ「シン・ゴジラ」大絶賛の大合唱。
総監督が「ヱヴァンゲリヲン」を撮ったからだかなんだか知らないけど、
この作られた組織的な大絶賛にはウンザリです。何やら気味が悪いし居心地悪い。



写真は日比谷シャンテ前のゴジラ像。これ、いい形ですねぇ。
周りのあれこれ余分なものを写さないように撮ると、
自ずとゴジラの尻のアップになっちゃいます(笑)
この写真、結構気に入っているのヨン。既に友人3人にデータあげているのです。
やっぱりこう言う写真を見ると、重たくても一眼レフは持ち歩きたいです。
スマートフォンのあの豆粒のようなレンズではこれは無理!(苦笑)


「シン・ゴジラ」……★★★★☆……45点。


2016年8月19日


ブノワ。


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胡瓜の馬に茄子の牛……。 

 

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 「この青茄子は私のように瑞々しくて新鮮なんですよ……。」

紙袋を僕に渡しながら美しい奥方Mが言った……。

 「但し、皮はウチの奴の面の皮みたいに厚いんです(笑)」

そう後ろからそっと僕に耳打ちしたのはご主人で、
園芸マダム垂涎のモテ男H(笑)


園芸マダム垂涎って言うのもチョッとコワイけど(笑)いつも仲良くして貰っている、
ただいま、絶賛超豪華サマーバカンス中の「ルーシーグレイ」の2人と、
親友のT、それから原稿に行き詰まっているクセにゲーム三昧、惰眠を貪り、
「高太郎」の名前を出した途端に飛び付いて来た偉大なるガーデンライターのあけ
5人で先日のズッコケのリベンジ&暑気払いを兼ねて、
なかなか予約が取れない渋谷の「高太郎」に行って来ました。
リベンジと言っても、僕は何度も「高太郎」に行けるので嬉しいんですけどね……。

2人は、一皿ごとに唸ったり感嘆の声を上げたり……連れて行って本当に良かったです。
それから、いつもはご主人が運転することが多く、そうなると一緒に飲めませんから、
なるべく車ではなく、全員で楽しく飲めるように段取りしたかったの。
飲めるのに運転があるからって他の人が飲んでいるのを見ているのは可哀想ですから。
えっ?あけ?アレはいいの。下戸だけど食い気で負けていないから(笑)

怒濤の料理、お酒に良く合う絶妙な料理の数々、御覧ください。
何だか毎回、同じようなメニューを頼んでいますが、
メンチにグラタン、あれもこれも「マスと!」って言っていると、
ついつい同じになっちゃうんですよねぇ……。

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和気靄々と、楽しい宴はアッと言う間に過ぎていきます。
お酒も進みましたねぇ……酒が好きで飲みっぷりがいい美しいマダムと一緒だと、
お酌し、お酌され、次々とお猪口が空くから不思議です。
変な気兼ねをせずに心置きなく過ごす時間、堪能しました。
しかし「高太郎」は本当にいいですねぇ……料理や酒は勿論なんだけど、
寡黙なオーナーの仕事、フレンドリーなスタッフ……。
居心地が良くてスッカリ長居してしまいます。



さて、今日の1枚目の写真は美女Mがくれた青茄子と胡瓜。
茄子と胡瓜を見ると、即、思い出すのはこの歌……。

 「ぼんぼんぼんの十六日に、地獄の地獄の蓋が開く。地獄の釜の蓋が開く。
  盆提灯を飾りましょう。胡瓜の馬に茄子の牛……。」

今、「シアタークリエ」で絶賛上演中の「頭痛肩こり樋口一葉」の挿入歌。
こちらは来週観劇予定です……凄く楽しみ!


美マダムが丹精こめて育てたものを収穫してお裾分けしてくれました。
どんだけ広い畑を持っているの?……って感じですが(笑)
「インカのめざめ」「インカルージュ」に続いての差し入れ。
お陰さまで食卓が豊かになりました。ありがとう!

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上の写真は定番の焼き茄子。うん……確かに皮は厚いかも……(笑)
お出汁はしっかり自分で取りましょうね。
次は肉詰めを作ってみました。大きい茄子だからタップリ肉が詰まります。
夏バテ気味なので、ニンニクを潰して油に風味を付けて……。
手前のピーマンの肉詰めは死んだ母の十八番でした。
学校もろくに行けずに定年まで忙しく働き通しだった母ですが、
インスタントや冷凍食品を食べさせられたことは一度もありません。
簡単だけれど必ず手料理で食べさせてくれた……有り難いです。


で、チョッと驚いちゃったんですが、
「高太郎」が開く前に、店の外で茄子と胡瓜を受け取ったんですが、
フと、あけのカバンの中を見ると、青茄子が1つチラりと見えたの……。
アレ?1個だけどうして?……本当は僕のところに来るハズだった青茄子を、
駄々をこねて、甘言を弄してマダムMを騙し、あることないこと言い張って脅し、
半ば奪うように貰ったに違いない……奪ったじゃ聞こえが悪い?
じゃぁ、くすねたに違いない(苦笑)くすねたって言っちゃいけないか……がめた?強奪?(笑)
ウチに来るハズだった青茄子1本だけ横取り……一体どうするんだろう(苦笑)


2016年8月17日


ブノワ。


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白いスニーカー。 

 

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先日のこと……何十年かぶりにスニーカーを洗いました。
汚くなったスニーカーを不精して洗わないのではなくて、
僕の場合、殆どがキャンバス地ではなくてレザーのスニーカーだから……。

そのスニーカーは6月上旬に長岡に行った際、
帰りに新幹線の改札前にある「無印良品」で買ったもの。
僕は「無印良品」派ではなく「ユニクロ」派なんですが、
新幹線までにチョッと時間があったのでついフラフラと……。
シンプルで形が気に入ったこと、何よりお値段が手頃で即購入(笑)
東京に石を投げれば当たるほど店舗があるのにバカみたいと……チョッと躊躇したんですけどね。

7月の北海道に履いて行きましたが、
思わず山歩きをすることになったり、雨後の美瑛で泥濘を歩いたり……。
さすがに汚れたので久しぶりにスニーカーの洗濯です。



友人に言わせると「男イメルダ」の僕ですが、
就職したての頃は革靴に凝りました。オペルカとかチャーチとかウィリアム・ロブとかね。
次第に興味はブーツに移行……ブーツはフランスの「JEAN-BAPTISTE RAUTUREAU」しか履きません。
……って、何やら格好を付けているみたいに聞こえますが、
ここの木型が僕の足にピッタリなんです。もう買ったその日に1日歩き回っても大丈夫なくらい。
パリに着くと、アパルトマンにカバンを放り込み、その足で最新作を見に行くくらいに好き。

やがて興味はスニーカーに移行します。
段々と足のサイズは大きくなりますね(苦笑)容れ物が大きくなると中身も育つ(爆)
25.5センチが今や28センチです。バカの大足そのままじゃないかって言っているのは誰?(笑)
スニーカーは色々と履きましたが、矢張りメーカーは「ナイキ」「コンバース」「アディダス」かな。
一時期、狂ったように履いていた「パトリック」は一番大きなサイズでもチョッと窮屈になりました。
色は白!やっぱり基本は白いスニーカー……何だか往年の歌謡曲のタイトルみたいだけど(笑)



写真は今、お気に入りの白いスニーカー……。
チョッと淡いグレーがかった「ナイキ」のメッシュのものは、
最寄りの駅でよく見掛けるハンサムな20才の男の子が履いていたもの。
何で20才って知っているかと言うと、いつもはラフなスポーツウェアを着ているのに、
成人式の日にスーツを着ていたから(笑)
駅の改札で声を掛けていつのモデルか聞き出して、即ネットで注文したもの。
僕、そう言うの全然、平ちゃらね。

左隣のスリッポン……前が「X」の字のように格子になっているもの。
「他人の関係」の時の金井克子のドレスのようなデザインのは「アディダス」。
仕事帰りの半蔵門線の中で、前に座った男の子が履いていたものを、
早速、見比べながら検索(笑)即ネットで注文しました。
届いてみてビックリしたんだけど、レディースになっていた……。
レディースに28センチなんてあるの?外国向けか……。

白いスニーカーはいいです……。
高村薫著「マークスの山」「照柿」などの中で、
主人公の合田雄一郎が履いていたのも白いスニーカー。
いつも綺麗に洗って清潔なスニーカーに綿のパンツ、白いポロシャツ……憧れであります。


2016年8月15日


ブノワ。


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