DKJ。 

 

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 「姐さん……ご無沙汰。」

その美しい大女優は、濃い緑の絽の着物に黒い帯を締め、
豊かな髪を「抱き合わせ」にキッチリ結い、楽屋の暖簾をくぐりながら声を掛けた……。

 「あらっ!Mちゃん!」

板付きまで15分を切り、床山や衣装、周囲の慌てる様子もお構いなく、
マイペースで首筋にどうらんを塗っていた女優のSが鏡越しに応えた。
Mちゃんと呼ばれた大女優は、楽屋で涼んでいた僕の方をチラリと見、
チョッと怪訝そうな顔をしながらコクリと会釈をする……。
後で聞いたのだが、どうやら、かの昔にSが付き合っていたボーイフレンドと間違えたらしい。
20年も前なのに、昔と姿が全く変わらないことを怪訝に思ったらしいです(笑)

 「姐さん、今日は何かある?」

 「あら?これ?」

Sは指で猪口を摘む仕草をしてにっと笑った。

 「大丈夫よ、後で一杯やりましょう。」

 「良かった……じゃぁ、終演後にまた楽屋で。
  ところで、姐さん、よくこの芝居引き受けたわねぇ……。」




かれこれ数十年前(笑)某商業演劇の大劇場の楽屋にて、
映画やテレビで活躍する今もお綺麗な大女優Mと、
舞台を中心に活躍する大女優Sの会話です。楽屋の片隅にいるのは、
まだまだ紅顔の美青年だったころの僕(爆)

この後、3人で軽く食事をした後、
新宿2丁目のカウンターだけの洒落たゲイバーで一杯と相成りました。
まぁ、大女優Mのお綺麗なこと……その言動からチョッとコワいイメージを持たれがちですが、
気さくで初対面の僕にも気を遣ってくれます。
件の昔のボーイフレンドと間違えたと分かった時も、
瓜二つの別人と分かり、ウィンクをしてみせる茶目っ気もあります。
Sとは活躍する畑は違えど、歯に衣着せぬもの言いと男勝りの性格、
そんな似た者同士的なものもあって、若い頃からの大親友だったらしいです。
酒もすすみ、件の「よくこの芝居引き受けたわねぇ……。」の話しになりました。
タイトルを書くと全部分かってしまいますのでここでは伏せますが、
その時の舞台は、舞台化から遡ること10年前、某テレビ局でシリーズでドラマ化された「○○○○」を、
舞台化にむけて脚色したものでした。
大女優Mは、そのドラマに主人公のヒロインの母親役で出演していたのだそうです。
ヒロインの若い女優Xはテレビ版も舞台版も両方とも一緒でした。
大女優Mは、テレビの収録に向けて、一番最初の本読みの時、
Xのあまりにも棒読み、大根な様子に「逃げるなら今だ!」と、そう思ったそう(笑)

その逃げるなら今とまで思わせた若手女優X……。
今では50の坂を越え、なお美しく、人気のドラマで活躍しています。
僕は決して大根だとは思いませんが、デビューの頃は確かに一本調子だったかも……。

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さてさて、ここで羽織を脱ぎましょう……。

僕は朝のニュース番組以外殆どテレビは見ません。
見る価値のある番組が極端に少ないから……まぁ、その話題はまた今度と言うことで……。
チョッと前の「半沢直樹」くらいからかな?週に1本、連続ドラマを見るようになりました。
意識的に面白そうなドラマを見付けて見る感じです。
何故かと言うと、僕の仕事は曜日に関係がない仕事なので、
ともすると曜日の感覚が無くなってしまうことがあるからです。
ドラマを見ることで曜日の感覚をキッチリと保っていたいと思ったんです。
「半沢直樹」以降、「ルーズベルトゲーム」「ドクターX」「ゴーストライター」
「ナオミとカナコ」「偽装の夫婦」「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」……。
シーズンごとに週に1本はマメマメしくドラマを見るようになりました。
そうすることによって1週間にリズムが出来るから不思議です。
で、今シーズン、見ているのは北川景子主演の「家売るオンナ」です……。


これ……凄いですよねぇ。
今、日本の女優でまともな演技が出来る人って数えるほどだと思っているんですが、
北川景子……もう、見ていて凍り付くくらいにお大根(苦笑)
そのお大根ぶりは、霊験新たかと言うか、神々しいと言うか(笑)
大根ぶりを表す言葉に「ワンパターン」「滑舌が悪い」「棒読み」「学芸会」……。
色々とあるけれど、その見事な大根っぷりは恐怖を覚えるほどです。
剛力彩芽、堀北真希、上戸 彩、桐谷美鈴、武井 咲、本田 翼……。
殆ど見たことがないので何とも言えませんが、元々、期待していないし、
チョッと検索したら、皆さん「大根女優」の名を欲しいままにしているようですが、
北川景子の場合、コワいのは、周りの共演者にも大根が伝染していること……。
仲村トオルってこんなに大根だったっけ?他の役者も低ぅ〜い位置で推移している(笑)
勿論、感情のない、血の通わぬロボットのようなキャラクターですから、
演出も演技もあれでいいのでしょうけど、いかんせん大根ですから。


その昔、かのソフィア・ローレンが言いました。

 「人を泣かせるのは簡単よ、笑わせるのはもっと難しい。」……と。

ヘタクソにコメディーをやらせるととんでもないことになります(笑)
「ドクターX」の米倉涼子が達者かどうか分からないけれど、役にバッチリ嵌ったケースもあるし、
実力派の中谷美紀がコメディーをやると冷たい美人のイメージとのギャップが楽しいことも。
日本映画全盛の頃の女優たちは確かな演技力を兼ね備えていました。
先ず、芝居、そして美貌……そんな感じだったのではないでしょうか。
吉永小百合みたいに大いなる大根も中にはいますけれど……。
北川景子、最近、結婚されたようですけど、旦那の例のアレによると、
「DKJ」……って言うところでしょうかね(苦笑)


今日の写真は豊橋で撮った1枚。
顔のアップをこうしてポスターに出来る人って他にはいませんね……。
中谷美紀……最近のお気に入りなのです。


2016年8月3日


ブノワ。


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氷上の妖精と……。 

 

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師走も押し迫った22日……。
元々は薔薇の知り合いだったのですが、
最近ではスッカリ違うカテゴリーの親友になった感のある、自称「猫並に寒がり」な、
まるでティンカーベルのように愛らしい、かなちょんと行ってまいりました。
新横浜スケートセンターに「クリスマス・オン・アイス」を観に……。
かなちょんと一緒にフィギュア・スケートを観に行くのはこれで3回目。
いつも声を掛けて貰っちゃって恐縮なんです。
だって、チケットが所謂プラチナ・チケットでしょう?
いつも かなちょんには根性入れて取って貰っちゃっているんです(笑)
何でしょう……まったく同じではないのだけれど、
好きな選手(嫌いな選手も!)がほぼ同じなんです。
かなちょんがフィギュア・スケートに填まったのは長野オリンピックの時の、
マリナ・アニシナ&グェンダル・ペイゼラ組だったとか……。
僕も彼らのペアの枠をチョッと外れる斬新でダイナミックな滑りに魅了されていた口です。
その辺から始まり、浅田真央とか、共通の話題が沢山なんです。

で!今、一番盛り上がるのがフランスの英雄、ブライアン・ジュベール!
今回の「クリスマス・オン・アイス」……かなちょんも僕も、
大ファンなブライアン・ジュベールも出場と聞き、
もう、その熱気はリンクの氷も溶けんばかりに熱くなります。
猫並みに寒がりどころかダルマストーブ並みに熱々のかなちょん(笑)

かなちょんの全選手を別け隔てなく応援する姿は、
本当にフィギュア・スケートが好きなんだなぁ……と感心してしまいます。
可愛らしいのはフランスの国旗を持参しているの。
で、ブルーが右か左か分からない辺りも可愛い。

 「え?それって上がブルーじゃない?……あっ!それじゃロシアか!」

なぁ~んて支離滅裂な会話が2人の間で交わされます。
フィナーレで全選手がリンクサイドを回って観客に挨拶をする時……。

 「ホラ、チョッと貸してみな!」

と、国旗の片側を僕が持ち、一緒に高々と掲げると、
それに気付いたブライアン・ジュベールが僕らに向かって親指を立てるではありませんか!
その距離、ざっと4~5メートル?結構、近いですよねぇ。
親友たちにこのことを話すと「中指立てられなくて良かったね!」と、必ず言われますが(笑)
やっぱり憧れの選手と間近で目が合い、何らかのサインを出して貰えると嬉しいものですね。


で、さらにここから面白いエピソードがあります。
親指の一件で大盛り上がりの2人。
さて、次は帰りにどこで一杯やるかの算段になるのですが、
何しろ会場内の人が外に一斉に吐き出され、店など選んでいられないのは仕方ないとして、
駅までのどこかに入れそうな店あるかねぇ……。
そんな話をしながら開場の入り口まで来ると、なにやら大勢の人集りが……。

 「かなちょん、あれって出待ち?」

 「ここだけなんですよ、あんな感じなのは。
  ジュベはいつも一番最初に出てきちゃうんで……。」

 「あっ!かなちょん、ジュベール!」

ってなもんで、僕らの目の前にブライアン・ジュベール登場!(笑)
しかもホテルが近いからって、上下グレーのスウェット姿(笑)
「あっ!ジュベ……。」小さな地蔵になる かなちょん(笑)
不思議ですよね、大好きな選手が目の前にいるんですから。
ブライアン・ジュベールは礼儀正しい日本のファンの、
付かず離れずの取り囲みに会いなから開場前の交差点に……。
信号待ちのブライアン・ジュベールと目が合いました。

 「ハァ~い!」

ブライアン・ジュベールが声を掛けてくれ、
どちらからともなく手を差し出し握手するブノワ。さんとブライアン・ジュベール……。

 「す、す、す、凄い!ブノワ。さんジュベと友達だったの?」

さらにカチコチに固まる かなちょん(笑)

 「早く!こっちにおいで!」

手招きしても足に太ぉ~い根っこが生えたかのような かなちょんの手を掴み、
半ば押し出すようにブライアン・ジュベールの方に押しやり、
めでたく2人とも握手をして貰い、夢心地の年末となったのでした……。

よく平気だよね?図々しい?いいんです。
フランス国内を死ぬほど歩き回ったからって、
ブライアン・ジュベールに会えるチャンスなんてゼロに等しいです。
精々、歩き回って犬のウンチを踏むのが関の山(笑)
千載一遇のチャンス到来?ソフィア・ローレンの時もそう、メリル・ストリープの時もそう。
今、行かなくてどうする?一生後悔するゼョ。

ブライアン・ジュベール……小柄な選手が多い中、
背が高くて格好良かったですよ。正統派のハンサム。
競技選手としてのキャリアはもう終わりですが、指導者?今後の活躍が楽しみです。
タチアナ・タラソワが立ち上がって絶叫したのがよく分かります(笑)

かなちょんのお陰で素敵な思い出が出来ました。
また今年も一緒にフィギュア・スケートに行けるかな?


2016年1月22日


ブノワ。


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麻実れい 舞台生活45周年記念コンサート……APPLAUSE。 

 

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麻実れい……日本の演劇史上希有な存在です。
演技力に加えて、その美貌、圧倒的な存在感。
そして何よりも驚かされるのは全身から漂うエレガンス……。
高貴な王妃から悪徳の夫人、市井の母親、身をやつした娼婦を演じても、
決してその気品を失うことはありません。


25日から27日まで。クリスマスの週末に、
麻実れいのデビュー45周年の記念リサイタルがありました。
会場は銀座のヤマハホール……場内は熱狂的なファンでごった返しています。
2部構成のリサイタルは、第1部が「巴里物語」「エディット・ピアフ」。
第2部が「越路吹雪」「宝塚コーナー」「フィナーレ」……。
第2部の「宝塚コーナー」では、全4回の公演、全て違う曲でした。
「ベルサイユのばら」「うたかたの恋」「風と共に去りぬ」「はばたけ黄金の翼よ」……。
思い出深い映像と麻実れいの洒脱なトークに会場は大盛り上がり。


ACT1
 バラ色の人生(La vie en rose)
 待ちましょう(J'attendrai)
 パリ・カナイユ(Paris Canaille)
 ジャッキー(Jacky)
 時の流れに(Avec le temps)

 ミロール(Milord)
 枯葉(Les Feuilles mortes)
 アコーディオン弾き(L'accordeoniste)
 水に流して(Non, Je ne regrette rien)
 愛の讃歌(Hymne a l'amour)

ACT2
 筏流し
 夢の中に君がいる(Mes mains sur tes hanches)
 ちょっと失礼ムッシュ(Permit me please, m'sieur)
 チャンスが欲しいの(Donnez moi ma chance)
 ラストダンスは私に(Garde-moi la derniere)

25日夜 心の人オスカル
     愛あればこそ(ベルサイユのばらより)

26日昼 小さな青い花
     うたかたの恋(うたかたの恋より)

26日夜 さよならは夕映えの中で
     君はマグノリアの花の如く(風と共に去りぬより)

27日昼 ああ君を愛す
     はばたけ黄金の翼よ(はばたけ黄金の翼よより)

 この愛よ永遠に〜TAKARAZUKA FOREVER〜


 愛の旅立ち(Si l'on revient moins riches)
 イリュージョン(Illusions)




歌手と役者の歌唱には歴然とした違いがあります。
役者の歌唱にはより色濃く登場人物が反映されるのです。
男、女に関わらず、麻実れいが演じた主人公たち……圧巻でした。
隣で見ていた友人の女優が「愛の讃歌」を聴いた後、涙を拭っていましたっけ。
星の数ほどある「愛の讃歌」で涙を流したのは初めてだそうです。

矢張り、圧巻なのは、その女優としての歴史ではないでしょうか。
シェークスピア、チェーホフ、ウィリアムズ、三島、コクトー……。
演劇史上に燦然と輝く作家の主人公を演じています。
大女優が演ずる役を全て網羅していると言っても過言ではありません。
輝かしい女優歴……来年5月にはピューリッツァー賞を受賞した、
トレーシー・レッツの傑作戯曲「8月の家族たち」のバイオレットを演じます。
そう、メリル・ストリープが演じてアカデミー賞の候補になったあの役です。



 「髪の毛がもじゃもじゃよぉ!」

麻実さんが舞台上から僕の方を見て言い放ちました(笑)
第2部の冒頭、艶やかな着物姿の麻実さんが客席後方から入って来るのです。

 「銀座のクラブのママに見えるかしら?ババじゃないのよ!」

冗談を交えながら「筏流し」を歌いながら観客をイジり、
舞台で「夢の中に君がいる」を歌い、そして「ちょっと失礼ムッシュ」で再び客席に……。
圧倒的な女性観客の数に較べて男性はほんの一握りでした。
若者には「あら……お若いのね……。」年配には「チュッチュ!」と唇を鳴らし、
頬をなでたり頭をさすったり……男性観客受難?(笑)の楽しいひと時だったのですが、
26日の夜公演の時……僕、5メートルくらい先にいた麻実さんと目が合いました……。
き、き、き、来たぁ〜!「獲物……見付けたわ!」とばかりに、
まるで「サンセット大通り」のノーマ・デズモンドのように、
歌いながら獲物を発見とばかりにこっちに向かって来る麻実さん(笑)
麻実さんの背後からはスッポト・ライトが……美しいお顔が段々近づいて来ます……。
途中から眩しくて、気絶するかのようにお顔が見えなくなりました。
そして、この日のために珍しく美しくカールさせセットしたあった僕の髪の毛は、
グジャグジャに揉まれグリングリンにイジられ、麻実さんに思う存分弄ばれてしまいました(笑)
その間30秒ほど……な、な、な、長い!(苦笑)いつ終わるともしれぬ永遠とも思える時間。
薔薇に麻実さんのお名前を付けた僕への最大級のサービスだったのでしょう。
「海の夫人」の時に家で咲いた「Rei」を稽古場に差し入れしたことがあります。
麻実さんは楽屋に飾り、そして、ドライになった後は大事そうに家に持ち帰られたそうです。

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舞台に戻り、歌い終わり、ニヤッと笑って件の台詞。
麻実さんはあまりファン個人との繋がりを公の場では出さない方と聞きます。
見ていた方は、随分長い間髪の毛をもじゃもじゃやられていたと思ったかもしれませんが……。
そんな麻実さんの温かさに触れ、本物の豪華さをかいま見、
豊潤な大女優の才能に触れたクリスマスの素晴らしいひと時。
日本の演劇史上に燦然と輝く巨星、麻実れいに薔薇の名前を貰えた幸せ。
ドレス姿の美しさ、着物姿の粋さ、立ち居振る舞いの美しさ……。
美しい物を目にすることが必要な僕の仕事にも大きな燃料チャージとなりました。
そんなこんな、噛み締めて、麻実さんに感謝の気持ちで一杯でした。


2015年12月28日


ブノワ。


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I'm your father……。 

 

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昨晩、1通のメールが来ました。
僕がズゥ〜っと前から応援している小谷真一くんからです。
新しい仕事、トヨタの Web CMが解禁になったので知らせて来たのです。
皆さんもどうぞご覧になってみてください。「Loving Eyes -Toyota Safety Sense」

ウぅ〜む……チョッと感慨深いものがありました。
初めて「エンジェルス・イン・アメリカ」で小谷くんを見てから、
全ての仕事を見て来ました。もう8年にもなります。ズゥ〜っと応援して来ました。
訳あって躊躇して、当日の昼にその日の公演を知らせて来たこともありました。
もう走りましたよ(笑)超高速で仕事をやっつけ、友人たちに連絡をし、
観に行ったあとに怒りました。もっと早く知らせなきゃダメって(笑)
売れて欲しい、彼が望む舞台の世界で大成して欲しい……。
いつか大劇場の座長を……ファンなら必ず願うことです。

元々、彼は器用な性格ではありません。
ひらひらと風に乗って世の中を渡り歩く器用さも持ち合わせていません。
周りに迎合することを良しとしない頑固一徹なところもあります。
どちらかと言うと不器用、シッカリと頭で考えるタイプですから、
本能で自分の得になる方へ簡単になびく才覚もあまりないようです……。
いますよね、機を見るに敏感で、権力におもねるのが上手いヤツって。
小谷くんにはそう言うところが全くない。
だから好きって言うのもあるんです。如才ないヤツってイヤですから。
コメディーもシリアスもなんでも来いです。
苦労して来たものが1つ一つ身に付いて来ています。
どうぞ順調に役者のキャリアを伸ばして欲しい……そう思います。


役者の仕事は大変です。
芝居だけで食べて行かれている人は全体の何パーセントでしょう。
皆、幾つも仕事を持って、好きな芝居に打ち込んでいるのです。
少し前にいい事務所に所属したと聞きました。良かった良かった……。
彼には言いませんでしたが、可成りホッとした覚えがあります。
活動は結構、自分の自由、好きになると聞きます。
7月下旬にも、今までやって来たコメディーの小さな舞台もあります。
仕事の幅も広がって来たのでしょうか。今までの活動に加えて、
CMやテレビなど、映像の仕事も多くなって来たようです。

旬のものを食べて、美しい音楽を聴き、絵画を愛で、
動植物と親しみ、素晴らしい人間関係を築き、引き出しを沢山作って、
いい役者になって欲しいです。役者の道は険しいけれど、息の長い活動も可能です。
決していきなり売れず、コツコツと充実したキャリアを築いて欲しいです。
エラくなったら「ン?……岩下、岩下……あぁ、君かね!」でもいいです(笑)
健康で末永く板の上に立っていて欲しいです。 
CMの中にもありましたが、「I'm your father」な気分のブノワ。さんでした。


写真はチョッと前に撮影した小谷くんのポートレート。
僕のお気に入りの1枚です。当時はフィルムとデジタルの端境期……。
この写真は勿論フィルムで撮りました。モノクロならではの美しい諧調。
小谷くんの端正な横顔がとてもいい雰囲気に撮れています。
チョッと意識したのはイングリッド・バーグマンの美しいポートレートです。
そうそう、最近凄くいい顔になって来ました。充実しているからですね。
この頃は「怪しいオヤジ」と思っていたんでしょうねぇ……。
今となっては懐かしい思い出です(笑)

いつも一緒に応援している冨田泰三くんのFacebookはこちらから……。


2015年6月13日


ブノワ。


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「D'urban c'est l'elegance de l'homme moderne.」 

 

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行って参りました、観て参りました。
往年のテレビの洋画劇場では繰り返し繰り返し、
何度も見ていたアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」……。
最近お気に入りの「第二回 新・午前10時の映画祭」にて。
いやいや、アラン・ドロンの美しさには惚れぼれしますね……圧倒的。
これは男とか女とかに関わらず、有無を言わせぬ美しさです。
颯爽としていてねぇ……瞳が鋭く陰りがある。
上目遣いの時に見せる手負いの動物の眼差し……チョッと野卑でね。
あんな顔に生まれたら人生変わったでしょうねぇ……。



今日は僕が今でも鮮明に覚えているアラン・ドロンのエピソードを幾つか。
小さい頃に見たクイズ番組の問題にこういうものがありました……。

質問 「水もしたたるいい男といえば?」

答えは「アラン・ドロン!」でした。
ピンポンピンポンピンポぉ~ン!(笑)
今では考えられないですよね。だってハンサムの定義も変わり、
好みも人それぞれだし、答えも一つじゃない。
チョッと思い浮かびませんもんね。絶世のハンサム。
ブラッド・ピット?いやいや、マイケル・ファスベンダー?うぅ〜む……。
今って正統派のハンサムも美女もいないじゃありませんか。
それだけアラン・ドロンが圧倒的な美貌だったと言うことです。
普通、男に対して「美しい」と言う単語はあまり使いませんが、
アラン・ドロンにはそれを許す有無を言わさぬ美がありました。
おそらく本国フランスより日本の方が人気が高かったのではないか……そう思います。

 「D'urban c'est l'elegance de l'homme moderne.」

ダーバンの素晴らしいCMがありましたね。
当時はまだ小さかったのでフランス語がチンプンカンプン(笑)
「ダーバン、セデデ……デデデデ……。」子供だから言えないの(爆)
僕が映画を観はじめた頃、既にアラン・ドロンは苦み走った中年に差し掛かり、
映画館が賑わう、所謂、盆暮れ、正月、ゴールデンウィークには、
必ずアラン・ドロンの作品が劇場に掛かり、大ヒットを記録したものです。
当時のアラン・ドロンの作品は、ラブ・ロマンスよりも、
暗黒街に生きるアウトロー的な役柄が殆どでしたっけ。
「スクリーン」や「ロードショー」などの映画雑誌に毎月写真が載り、
オードリー・ヘプバーンとともに黄金時代を築きました。

アラン・ドロンはルキノ・ヴィスコンティに重用されました。
あるロケ地でのこと。監督の到着を知らせるように、
夥しい数のルイ・ヴィトンのトランクが運び込まれてきました。
それを見たアラン・ドロンは、

 「オレもいつかはヴィスコンティ監督みたいにビッグになりたい!」

そう心に誓ったそうです。ルイ・ヴィトンのモノグラムの図案は、
皆さんご存知のように、「L」と「V」の組み合わせです。
それをアラン・ドロンはルキノ・ヴィスコンティの頭文字だと思った訳。
出世を夢見て、もがきあがき、成功に向かって駆け上がる青年像が、
当時のアラン・ドロンの姿と見事にダブります。

もう一つ忘れられないのは、テレビの特集で美容整形が趣味のスナックのママがいて、
繰り返し繰り返し整形をする様をドキュメンタリーする訳です。
可成りのお年なんですが、そのご主人もママに釣られて整形しちゃう訳(笑)
その時の台詞が「チョッとアラン・ドロンみたいにしてみました。」……って!
全然違いますから!(爆)お二人でカラオケし、ダンスする、
お二人の痛ましい姿が今でも忘れられません。

そうそう、僕の友達、ハンサムに弱いOは、
フランスに行くとアラン・ドロンみたいな男ばかりいると思い込み、
いそいそとパリに旅立ちましたが、いるのはジャン・ギャバんやリノ・ヴァンチェラ(笑)
ジェラール・ランバンにソックリなムッシュが道路工事していたりする。
ジェラール・ランバンの道路工事は良さそうな気もしますが(笑)
Oはアラン・ドロン似に全く会えず意気消沈していましたっけ……。



さて「太陽がいっぱい」……。
1960年、ルネ・クレマン監督作品。
持ち前の陰りある美貌、ニヒルな雰囲気を最大限に発揮。
成功を夢見て犯罪に手を染める青年をアラン・ドロンが見事に演じています。
以降の自身のイメージを決定付ける強烈な役、
その後のアラン・ドロン自身のキャリアを決定づける1本です。
ニーノ・ロータの哀愁あふれる音楽も忘れられません。
日本で大ヒットしたテーマ曲。ニーノ・ロータご本人は嫌いだったそうですね。

ルキノ・ヴィスコンティに愛され、一番美しい時期にスクリーンにその姿を残しました。
「若者のすべて」「山猫」……「若者のすべて」でベッドに横たわるアラン・ドロンの顔を、
カメラがズーム・イン……これは美しい女優にのみ使われた技法ではないでしょうか。
ソフィア・ローレンの「ふたりの女」でも効果的に使われていましたっけ。
もし、この「太陽がいっぱい」が生まれていなく、アラン・ドロンがいなければ、
日本の映画界、興行の世界がガラリと変わっていたハズです。
およそ30年間にわたり、一国の映画事情をガラリと変えてしまったアラン・ドロン。
一人の大スターが映画の世界を変えた希有な一例です。



今日の記事は、お友達で、最近ワンちゃんを亡くし、
意気消沈、寂しい思いをされている方に……。




2015年3月11日


ブノワ。


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涙目の男たち……。 

 

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いやいや、終わっちゃいました……「ルーズヴェルト・ゲーム」。
毎週日曜日、殆どテレビを見ない僕にしては珍しく、
お酒を用意してマメマメしくテレビの前に座っていました。(笑)
切っ掛けは、勿論「半沢直樹」が大層、気に入ったから。
続編が出来る出来る、4月に続編?と噂ばかり先行し、
役者のスケジュール、主に堺 雅人のスケジュール調整他で延び延びになっていた……。
そんな矢先、「ルーズヴェルト・ゲーム」の制作のニュースを聞いた訳です。
同時期に杏が主役だった「花咲 舞が黙っていない」は全く興味なかったのにね(笑)
うぅ〜ン……「花咲 舞が黙っていない」は原作がそれほど面白くなかったし、
杏も上川隆也も全く魅力感じないのね。杏は作品によっては化けるけど、
上川隆也なんて大期待だった映画「二流小説家」は、圧倒的&想像を絶するほどに酷かったし、
去年の夏に観た、掘北真紀ちゃんの舞台「7日間の女王」でも株価激落(笑)
彼は色気が全くないのね……色気って役者に必要不可欠ですから。

ニュースを聞き、早速「ルーズヴェルト・ゲーム」の原作を買いました。
ドラマ化と同時に文庫本が出るあたりは商売が上手いです。
それって当たり前なんだけどね。資本主義の基本。でも、しないことが多いのはなぜ?
なかなか骨太で楽しい内容に、否が応でも期待が高まります。
配役はねぇ……唐沢寿明が全く社長には見えないなど、チョッと疑問に思う部分もあるし、
手塚とおる、石丸幹二など、「半沢直樹」で悪役を演じた役者が善人役に回り、
六角精児みたいに、いつも人のいい役をやっている俳優に、
悪役を演じさせるなど、いかにも奇をてらったようで、実は予定調和的な部分も多々ありました。
歌舞伎の世界に入った割りには映像の仕事が多い香川照之の、
浮世絵の大首絵のような顔芸も堪能したし(もうね、ここまで来るとペギラだな!)
立川談春の腹黒社長の思わぬ芸達者ぶり、
それから新しい若手の役者を発見できたことも嬉しかったです。

僕が心配だったのは、作品の要になる、
原作の野球の部分のパートをどうやって映像化するかだったんですが、
いやいや、実戦さながらの手に汗握る見事な映像で説得力が凄かったです。
勿論、CGの手助けもあったでしょうが、なかなか見応えあったなぁ……。
エース沖原なんて本当に150キロのボール投げているように見えたものね。
この野球のパートの主人公で、実質、唐沢寿明とダブル主役だった工藤阿須加。
新しいスターの登場ですね。彼は目がいい。
涙目が綺麗なの(笑)久しぶりに大器の登場かな。
それから萬田を演じた馬場 徹。彼は舞台の人なのね。
可成りの度胸の持ち主と見ました。これからは舞台も観てみようかな……。

 「これは 、倒産寸前にまで追い詰められた会社の中で、
  必死にもがき奮闘し、最後の最後まで 諦めずにボールを追い続けた男たちの、
  逆転につぐ逆転の物語である」

しかし、皆、よく泣いた(笑)
号泣、嗚咽、すすり泣き、もらい泣き、 嬉し泣き、男泣き、忍び泣き……。
常にどのシーンでも男たちが涙目(笑)
男って涙もろい生きものだったんですね……改めて再確認。

最後に一つだけ……。
テレビだから仕方がないのかな?視聴率確保の常套手段だと思っているんだろうけど、
男たちのドラマにすぐ女を絡めたがるのね。安っぽい考え。
しかも出てくる女たちの凡庸さ。秘書2人の描き方は陳腐で有り得ないし、
工藤阿須加 演じる野球部のエース沖原に絡むチアリーダーの女の子は全く不要。
いかにも添え物的な女の描き方。男のドラマには不要です。
スグに恋愛物にすり替える安っぽいテレビ的な勘違いが残念。
ジュディ・オングは綺麗過ぎ。あれはもっともっと汚いオバサンじゃないとダメ。
視聴率は「半沢直樹」に遥か及ばなかったみたいだけれど、
登場人物の人生、生活が全く描かれていないんですよねぇ……。
「半沢直樹」はそれがキッチリ描かれていた……。
チョッとしたところにね、だから面白かったんです。

都市対抗野球の敗者復活戦の決勝。
投手戦の延長15回の裏、2アウトを取った沖原のボールは、
星 飛雄馬の大リーグボールか!(笑)
ブツブツ言う割には凄く堪能させて戴きました。
堺 雅人が再来年の大河ドラマの主人公に決まったそうですね。
と、言うことは……来春くらいかな?
「半沢直樹」の続編は……。


2014年6月25日


ブノワ。


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浅田真央に学んだこと。 

 

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春の初め、愛らしいティンカーベルからメールがありました。

「ブノワ。さん、よかったらチケットがあるので、
フィギュアスケートにご一緒しませんか」

「ご一緒しませんか?」って……。
行く!行く!行く!行くに決まってるぅ(笑)


春の宵、愛らしいティンカーベルと連れ立って、
見て参りました、「スターズ・オン・アイス」……。
何しろフィギュアスケート大好き人間のクセに、
実際にリンクに行くのはこれが初めてのブノワ。さん。
もうドキドキでございます(笑) ワクワクでございました。
初もの尽くしだよ。初生真央ちゃん、初金メダリスト羽生弦結くん、
初生パトリック・チャン、初生イナバウアー by 静香荒川 etc、etc……。

テレビ中継はそれはそれで選手のアップが見られていいのだけど、
実際にリンクで見る選手たち。エッジが氷を滑る音、ひんやりした空気、疾走感。
何でもそうですが、矢張り、生で実際に自分の目で見るに限ります。

初めは大人しかった愛らしいティンカーベルは、
隣で我を忘れて「ヒュー!ヒュー!」奇声をあげています(笑)
もう、立ち上がってリンクに乱入するんじゃないかって勢い(笑)
思わず素敵な経験をさせて戴きました。

実はこの日、会場に行く前にティンカーベルと日本橋で待ち合わせ。
日本橋髙島屋で開催されていた「SMILE 浅田真央23年の軌跡展」を観てきました。
浅田真央の今までの衣裳(細かい細工で思いのほか良かった)や、獲得したメダル。
それから期間限定でしたが、1階の入り口に、マダム・タッソーの蝋人形館から、
浅田真央の人形が特別に展示されていました。



今日の写真はその蝋人形。
いやいや、少し前の真央ちゃんですが、実に良く出来ていました。
今にも滑りだしそうでね。写真に撮ってみると、
何やら良く描けているスーパーリアルイラストレーションみたいですが……。

この蝋人形を観ている時に気付いたんですが、周りの人集りが凄く遠巻きなんです。
2メートルくらい離れて円陣を作って遠慮がちに写真を撮っている……。
警備の人が思わず「もっとお近くでどうぞ……。」と、勧めるほど(笑)
何でしょう……そう、若干23歳にして、浅田真央には、
人々に畏敬の念を与える何かがあるんだと思います。
それは彼女が自らの競技生活を通じて体現してきた全てのもの、
素晴らしい成績もそうだけど、いつも明るい笑顔で、悪い時も消して弱音を吐かない気丈さ、
採点が思うように出なくても、体調が悪くても、決して言い訳をせず、
不平や不満を決して顔に出さず、黙々と己が目標を目指して精進する姿、
スポーツマンとしての真摯な姿勢がそうさせるのではないでしょうか。
成績の悪さを、怪我や体調のせいにし、言い訳する人が多いですからね。

会場内ではソチ・オリンピックのフリーの演技が解説なしで、
繰り返し繰り返しモニターに映されていました。
僕はティンカーベルと2回続けて鑑賞しましたが、
何度観ても飽きない演技構成と、それをほぼ完璧に演じ、滑り切り、
最後は感極まって、上を向いて嗚咽する浅田真央の姿に、
周りの皆は再び感動の渦に包まれるのでした。
今までのスケート人生の集大成と頑張った昨シーズン。
最後の最後に満足の行く演技ができたこと、
そして、今までの彼女の競技者としての真っすぐな姿……そういったもの全て。
我々ファンも浅田真央と一緒になって追体験をできたからこそ、
ビデオの最後に自然に拍手が起き、涙を流すファンが、
後を絶たなかったのではないでしょうか……。

浅田真央からは数えきれない程の素晴らしい何かを貰いました。
それは人それぞれ違うものなんだけど、彼女の前向きの姿勢や、
諦めずに全力を尽くす姿は全ての人の胸に共通して力強く響いた……。
そして、それぞれの人にとって、小さいけど明日への一歩を踏み出すための、
大きな「点」になったのではないか……僕はそう思います。

あらためて……ありがとう浅田真央!


2014年4月29日


ブノワ。


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浅田真央の涙。 

 

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はぁ……ソチ・オリンピックが終わっちゃいました。
待つと4年は長くて始まると会期はアッと言う間、本当に早いですね。
日本選手たち、頑張りましたねぇ……オリンピック委員会に、
勝手に獲得メダル数を10個以上と決められ、プレッシャーをかけられ、
いきなり日本という国を背負わされて可哀想でしたが、
(結局8個に終わり「海外の大会では最高の……。」だって、アホみたい!)
一人でも多くの選手たちが大会を楽しんでくれたことを願います。
精一杯、力を出し切った彼らの笑顔は見ていて清々しかったですね。
メダルを期待されて届かなかった人、実力を発揮して見事、手にした人……。
皆、良く頑張りました。早くも次の目標に向けて始動している人もいるのかな?

さて、メールなどで今回のフィギュアスケートの採点について沢山の問い合わせを戴きました。
先ず、お断わりしておきますが、僕はフィギュアスケート大好きですが専門家ではありません。
ただ一ファンとしての見方しか出来ません。今後、浅田真央のことは書くかもしれませんが、
フィギュアスケートの採点については2度とこのブログに書く積もりはないので、
1回だけ、最初で最後の僕の気持ち、考えを書いておきたいと思います。


今回、浅田真央がショートプログラムで普段通りの演技をしていれば、
完璧なフリーと合わせてメダルは確実、金メダルに1番近かったと言う人が沢山います。
でも、果たして本当にそうでしょうか。浅田真央とキム・ヨナの一騎打ちと思っている間に、
ロシアの新人が育ち、僕が勝手に前回のオリンピックがピークだと思っていた、
カロリーナ・コストナーが一回り大きく成長し、安定してやってきました。
順当に行って、ロシアの2選手、キム・ヨナ、浅田真央、コストナーの5人の戦いです。
上位の選手たち全員がショート・プログラムとフリー・プログラムの両方を完璧に滑ったとして、
果たして浅田真央は金メダルを獲れたでしょうか……僕はそうは思いません。
決して彼女の実力が他の4人に劣ると言いたいのではありません。
それは今回のメダリスト3人と浅田真央の得点を見れば一目瞭然です。
あの浅田真央の完璧で難易度の高いプログラム、6トリプル×8回のフリーの滑りが、
メダリストの3人の全ての演技構成点より低いのです。 一体、どんな見方しているの?
採点基準は何?本当にあの点数で正しいと思っているのなら、
その審査員の目は節穴、審査員なんか止めてしまえばいい……僕はそう思います。
誰が見ても一目瞭然、有り得ないことです。それが、審査員の思惑で、
如何様にも加点減点ができるフィギュアスケートの採点の闇なのです。
銀メダルだったキム・ヨナの得点を巡って韓国では再審査請求の大騒動が起こっています(苦笑)
キム・ヨナのほぼ完璧な演技(但し新しさがなく退屈)と、
アデリナ・ソトニコワのほんの一ヶ所のミスがあった演技(パワー全開生き生きしていた)……。
どちらの点数が上か?微妙な差でしょう。 開催国がロシアであったこと、滑走順、
キム・ヨナの連覇(東洋人の3連覇)を願う人願わない人……。
全ての思惑を考えればソトニコワの金メダルは疑いようもないではありませんか。
ただし、僕の想像では、天才少女現ると謳われたものの、
意外に伸び悩んだソトニコワとトゥクタミシェワ、レオノワの間隙をぬって、
彗星のように現われたユリア・リプニツカヤが金メダルの第一候補、
ソトニコワはその次だったのではないでしょうか。ビックリ仰天、リプニツカヤがショートでコケ、
ソトニコワが意外にショートで高得点をあげキム・ヨナに次いで2位に付けた……。
その瞬間におおよそのメダルの色が各選手に仕分けられた……うがった見方でしょうか?
でも、僕は可成りの確立でそれが真実だと思っています。
では、浅田真央は?ロシアの選手が金メダル、それからキム・ヨナ、
カローリーナ・コストナー、それから浅田真央が残りのメダルを振り分けられる……。
もっとハッキリ言ってしまえば、金メダルがロシア、銀メダルがキム・ヨナ、
コストナーか浅田真央、もしかしたらもう一人ロシアの選手が銅メダル……だったのでは?
考えすぎ、メダルを獲れなかった被害妄想と言う人もいますが、
その採点について果てしなく黒に近い印象を持たれているのが、
現在のフィギュア・スケート界なんだと思います。
現に偶然にテレビで見たのですが、誰だったかISU(国際スケート連盟)の採点をする立場の人が、
浅田真央の滑走順がもっと遅かったら点数が上がっていたと発言しています。
同じ素晴らしい演技が滑走順で得点に差が出るなんて……。
だったら全然、公正なことなんかないじゃないですか(苦笑)
滑走順をくじ引きで決めるのなら=その時点でメダルも決まったに等しいと言えるのではありませんか?

公正な採点が行われていると思っている人、信じている人がどれだけいるでしょうか?
なかなか公正な採点が得られない……それは全ての採点系競技の宿命ですが、
フィギュア・スケートはあまりにもあからさまで酷いです。
公平を期すために、最高点と最低点の2つをカットし、残りの平均点を点数とする。
採点系の競技の殆どこの方式で点数を付けていますが、
最高点は試技をした選手の国の審査員、最低点はその選手のライバル国……。
こんなに見え見えで、あからさまな採点なんてありませんよ。
フィギュア・スケートに公正さを求めるファン、諦めているファン……。
でも、一番絶望的になっているのは参加する選手たちです。
毎日〜の練習、度重なる怪我、プレッシャー……それらと戦い、
精一杯の演技をしたのにまともな評価を得られない。
あらぬことで痛くもない腹を探られる……可哀想じゃありませんか。
それでも競技会に出たい、少しでも大きな大会に出て自分の力を試したい。
選手たちのその思いが僕達に伝わるから応援できるのです。
誰が好き好んでまともな採点、評価を受けられない競技会に出たがるものですか。
現役選手は勿論、口を閉ざしていますが、引退した選手たちはハッキリ物言いますね。
次の冬季オリンピックは韓国の平昌(ピョンチャン)ですよね?
それってコワイと思いませんか?公平な採点が期待できる?(苦笑)
平昌に選手生命のピークを迎える選手たちが可愛そうでなりません。

フィギュアスケートの黄金期を作った選手たちがごっそり引退をする来期以降、
今のルール、体質のままではフィギュアスケートの将来はない……。
そう思っているのは僕だけではありません。
国際フィギュアスケート連盟はまだまだやることがあるでしょう。
ルールの改正だけじゃなく、ジャッジの名前を明かすなどの透明性と責任を持たせること等々……。
万人を納得させる採点は無理だと思うけれど、あまりにもヒドい現在の採点方法。

伊藤みどりが言っていました。

 「現在のフィギュアスケートは女子に3アクセルを求めていない。」と。

男子が4回転全盛を迎え、4回転なしには優勝は不可能とまで言われています。
世界でたった一人、現役選手で3アクセルを飛べることに誇りを持ち、
そこにこだわって来た浅田真央にとって3アクセルは諸刃の剣でした。
こだわってこだわって、最後の最後に美しく飛翔できた……。
しかし、最後の最後まで採点に悩まされ、冷遇されて来たのも浅田真央なのです。


浅田真央の腕……演技中に真っ直ぐ棒のように伸びきっていることはただの一度もありません。
常に優雅に弧を描き、動き、頭の先から指先、爪先まで美しく音楽を表現していました。
女子フィギュアの歴史の中に現れた一人のスケーターではなく、
周りのもの全てに「芸術」を派生させた希有な存在。
弱冠23歳の女性が世界に与えた影響は計りしれません。

フリーの演技が終わって堪えきれずに流した涙……嗚咽。
逃したメダルへの思い、完璧に自分を出しきった満足感、全てが終わった充足感……。
浅田真央の胸に過った思いは何だったのでしょうね。
彼女の今後の活躍に期待したいです。いつまでも応援します!


2014年2月25日


ブノワ。


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不世出の大スター……浅田真央。 

 

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 「間に合った……。」

勿論、浅田真央のことです。これはファンの正直な気持ちです。
一時期は本当のところどうなるかと思いました。
リンクサイドでの見るからに「出来ない!」と言う自信のない顔……。
ジャンプの不調が他の全ての部分に影響をして惨憺たる結果に終わっていました。

浅田真央が見事に復活しました。
2012ー13年のグランプリシリーズ全制覇、全日本選手権優勝。
2013ー14年のグランプリシリーズのアメリカ大会とNHK杯で見事に優勝。
グランプリ・ファイナルも2連勝!時間がかかりましたが、ジャンプも軌道修正が終わり、
女子選手ではただ一人6種類の3回転ジャンプを飛べる選手になりました。
明後日19日からはソチ・オリンピック女子ショート・プログラムが始まります……。
浅田真央、最後の大舞台の幕開き、一世一代の大舞台です。


僕は自他ともに認める浅田真央の大ファンです。
誤解を恐れずに言ってしまうと、浅田真央のピークは、
2010年のバンクーバー・オリンピックの時ではないか……そう思っています。
表現力や曲の理解力、ジャンプやステップなどの細かいテクニックや、
諸々の表現力は今の方が数段いいのですが、ショート・プログラム「仮面舞踏会」と、
フリー・プログラムでの「鐘」を揃え、曲も含めた総合の評価としては、
バンクーバー・オリンピックの時がピークだったのではないか……そう思うのです。
これはショートプログラムが「仮面舞踏会」、フリープログラムが「鐘」と言う、
フィギュアスケートの歴史の中でも屈指のプログラムを揃えて滑ったことを加味してです。
フギュアスケートの必須条件は、観客に馴染みがある曲を使う……です。
これ、結構、勘違いしている選手が多いですね。先ず、馴染みの深い曲で観客の心をつかみ、
自分もその雰囲気に乗って演技することが重要です。
「仮面舞踏会」はまだ分かります。よくぞ「鐘」を持って来たと思います。
タチアナ・タラソワ……まさに慧眼、恐るべしです。
フィギュアスケート史に残る名プログラムだと思います。
タラソワは音楽を聴く時に浅田真央の顔が向うに思い浮かべながら聴くそうですね。
タラソワの元で修行した時間が浅田真央の芸術性を見事に開花させました。

 「真央!もっとコワい顔を作って!」

苦しい演技中に笑顔を求めることが殆どの中、
曲を表現することを最重要課題に取り上げたタラソワの指摘は鋭い。
この2つのプログラムは何回観直しても飽きるという事がありません。
これ以降、どのプログラムももう一つ物足りなく思うのは僕だけでしょうか。


オリンピックと世界選手権の後、全くジャンプが飛べない状態が続き、
佐藤信夫コーチの元、一からジャンプを見直す作業が続きました。
それがようやく実を結び、浅田真央の顔に笑顔が戻ってきました。
その後の浅田真央は凄かったですね。技と技の間のつなぎが淀みなく、
演技の始めから終わりまで、まるで息継ぎをしないオペラ歌手のように美しい流れ、
緩急自在なヨーヨー・マの演奏のような滑らかさで見るものを魅了します。
一般に言われる、技と技の間の「つなぎ」……浅田真央の場合は、
その「つなぎ」がただの「つなぎ」じゃないんですね。
さぁ、ジャンプを飛びますよ!その準備の時間じゃない。
頭の先、指先から爪先まで音楽を表現している。体全体が音楽になっている凄さ。

さて、ショート・プログラムとフリー・プログラムで、
3アクセルを何回飛ぶかが話題になっていますが、
浅田真央は先日、各1本ずつにすると明言しました。
僕、思うんです。浅田真央って物凄く頑固なんじゃないかって。
優れたスポーツ選手って、皆揃って頑固ですよね。但し、人の意見を聞く耳は持っている。
真央ちゃんも物凄い頑固!(笑)ジャンプが飛べなくなった時期に、
頑なに3アクセルに挑んでいた姿を見てそう思いました。
3アクセルを飛ばなきゃ自分じゃない……そう言っているように見えます。
現在の女子で唯一、浅田真央だけが飛べる3アクセル。自信と誇りが垣間見えます。
3アクセル……練習の時に調子が悪くても必ず入れて来るでしょう。
それが浅田真央です。安全策を取って確実に金メダルを獲りに来る?
安全策……一番、浅田真央に相応しくない言葉です。

矢張りキム・ヨナとの一騎打ちでしょうか。
ここで正直な話し、開催国がロシアという事もあるし、
トゥクタミシェワやソトニコワのもたつきを尻目に彗星のように出て来た、
ロシアのリプニツカヤやカロリーナ・コストナーなどもいます。
採点系の競技ですからねぇ……上位の選手が全員、完璧にプログラムをこなして、
浅田真央のメダルの色が何色かって言うところでしょうか……。
1つでもミスをしたら、その時点でメダル圏外……厳しい戦いになりそうです。


でもね、金とか銀とか、メダルの色ではなく、
兎に角、全力を尽くして思い残すことなく、
存分にオリンピックを楽しんで欲しい……。
誰のためでもない、自分自身のために全力を尽くして欲しい……僕はそう思います。



さて、問題はアフター・オリンピックです。
皆、引退しちゃいますねぇ……浅田真央、鈴木明子、高橋大輔、織田信成……。
日本フィギュアスケートの黄金期を支えて来た素晴らしいスター選手たちが……。
日本だけじゃありません。残念ながら腰の痛みで棄権したプルシェンコ、
フランスの星、ブライアン・ジュベール……皆、引退、世代交代です。
世代交代と簡単に言いますが、後続の選手は育っているのか?大いに疑問です。
日本男子は小塚隆彦、今回、金メダルを獲得した羽生結絃が残りますが、
女子は浅田真央の後を継ぐ村上佳菜子の他は?今井遥?好きなんですけどね、今井遥。
何だか心許ないですねぇ……テレビのゴールデンタイムの中継はなくなりますね。
それだけ浅田真央の力は凄かった。空前絶後の大スターです。まさに国の宝。
現在、国際大会の出場枠が今は男女とも3枠ですが、
何れは2つになり1つになってしまうかもしれません。
元に戻すのは大変です。今回のソチ・オリンピックのロシア男子みたいに、
不透明で後に遺恨が残る選考をしなければならなくなることもあるかもしれません。

浅田真央引退で一つだけ心残りがあります。
僕、浅田真央の衣装のデザインをしたかったのね……。
真央ちゃん、たまに変なのを着ている時があるから。
浅田真央にキツい色味のものは似合いません。特に赤と黒のコンビネーション。
赤なら赤、黒なら黒の単色でデザインしなければいけません。
あと、ブライアン・ジュベールの衣装もデザインしてみたかったです。

何れにせよ4年に一回の大舞台の始まり始まり、
シャンパン用意して浅田真央を応援するとしましょうか!
えっ?深夜ですよって!いいの、そんなのかまうものですか!
真央ちゃん、頑張れ!真央ちゃん、大好き!


2014年2月17日


お目目がパッチリ開きました。
それまでうつらうつらしていましたが、
浅田真央、オリンピック最後の滑りです。

いやいや、凄かった、物凄かったです。
現在、女子では浅田真央にしか飛べない3アクセルを含む、
6種類の3回転ジャンプを合計8回……見事に降りました。
美しいジャンプに加え、すべての要素を優雅にこなし、
なんと、最後の最後に自己ベストを6点近く更新! お見事、浅田真央!
滑り終わった時の浅田真央のくしゃくしゃの顔、佐藤信夫コーチの顔。
ファンとして同じ時代に生き、いい時も悪い時も、
一挙手一投足、浅田真央と一緒に過ごせた幸せ。応援できた喜び……。
心の底から「ありがとう」を言いたいです。
インタビューアーの問いに、4年間やってきたこと、
目指してきたことが出来ましたと胸を張って答える浅田真央。
その姿を見、誇らしげな顔を見て、僕も明日への勇気を貰いました。
ファンであることをこれだけ誇らしく思ったことはありません。

君の胸には目に見えないけれど金色のメダルが幾つもかかっているよ。
世界中のファンの感謝の気持ちのメダルがね!

ありがとう。浅田真央!真央ちゃん、大好き!


2014年2月21日



ブノワ。


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