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Category: 映画館へ行こう!

「Five Seasons: The Gardens of Piet Oudolf」……萌木の村にて。 

2019/07/05 Fri.

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今回の八ヶ岳方面への旅……。
実は、3回目になりますけど、ピート・アゥドルフの映画、
「Five Seasons: The Gardens of Piet Oudolf」を鑑賞するために、
清里にある「萌木の村」に、皆で誘い合わせて行くのがメインの目的でした。
 
映画が気に入ったと言うこともあるけれど、
初夏の「萌木の村」を堪能すること、
それから、この上映会のスペシャル・ゲストの、
ポール・スミザーに合いに行くことも楽しみの一つでした。
本当に偶然なんですが、ポールは親友のTの親友なんです(笑)
結婚式のヘア&メイクをして以来、ポール夫妻とは懇意にしています。
親友の親友は皆親友だって言う訳で(爆)
ポールのマネージャーのTさんにチケットを頼み、
僕は早速、「萌木の村」付近の宿の手配です。
ハッキリ言って大変でした。小淵沢にビジネスホテルがあるだろう……。
高を括っていましたがないんですね……どうしよう。
結局、ペンションを5部屋取りました。
「ハートあったか・プチペンション・ジョナサン」です。
親切でいい宿でした。僕らに合わせて朝の5時から朝食の用意をしてくださったり。
5人部屋なんですね……広々と1人で使います。
 
「服部牧場」〜「Il Poggio」でランチ〜「tussy -mussy」と巡り、
早めの夕方に宿で鍵を預かり、飛ばして来ました「萌木の村」へ。
忙しいでしょうに、ポールがガーデンを案内してくれました。
映画の上映の前に腹拵え。ポールと奥さまのYちゃん、
随分と大きくなった息子さんなど、和気藹々とテーブルを囲みます。
 
さてさて、映画の上映です。
キャンセル待ちが出たくらいに盛況でした。
 
 
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この「Five Seasons: The Gardens of Piet Oudolf」ですが、
非常に考えさせられる内容を含んでいます。
ただ綺麗な植物、風景やガーデンの映画ではないのです。
僕は常々、植物も人間も同じだと思っています。
つまり「生き物」で括られる非常に近いものだと……。
例えば、植え替え時期ではないのにどうしても訳あって植え替えたとします。
当然、根が痛んで植物に負担がかかります。そこに水をじゃぶじゃぶ、
肥料をタップリ与え、炎天下で管理したら?当然、枯れてしまいますよね。
人間もそう……大風邪引いているのに、栄養タップリのご飯は調子悪くなるし、
スクラブし過ぎて痛んだ肌に栄養タップリのクリームはヒリヒリするだけ……。
お互いに置き換えて考えるととても合点が行きます。
 
この映画は勿論、ピート・アゥドルフの仕事と才能を讃えるものではあるけれど、
そこには、今を読み解く重要なテーマがあります。曰く、
 
 「外来種も行儀が良ければ受け入れられる……。」
 
正確な言い回しはどうだったか分からないけれど、
今、大問題の移民のことに置き換えるとしっくり来ます。
ブラックバスやフランス菊や西洋タンポポのように、
在来種を駆逐せんばかりの勢いで増えている外来種……。
これらがひっそりと存在すれば排除されることもない訳です。
 
それから、僕の一番心に響いたのは、
 
 「汚いものの中に美しいものを見る……。」です。
 
つまり、色眼鏡を掛けずに物事を見ると言うこと。
頭ごなしに決めつけないで、もう一度、物事の本質を見ること。
そこに何か見落としていたものがないだろうか?
それが本当に大事なものだとしたら?
 
映画のラストは、植物にかかった蜘蛛の巣に、
露が纏わり付き、夕日に輝き風に揺らぐシーンです。
忌み嫌われる蜘蛛の巣も、こうして見ると美しいではないですか。
このシーンがピート・アゥドルフの指示によるものか、
また、監督のアイデアかどうか分かりませんが、
この作品のテーマを明確に表現したシーンだと思います。
捲し立てる台詞や過剰な特撮以上に雄弁なシーン……。
美しい画像とピート・アゥドルフの人柄、
生き様を垣間みる75分です。


最後に上映後のポールの話しの中にも、
彼の植物に対する姿勢や、古色蒼然としたイギリスの園芸界に、
大いなる疑問を持ちながら、彼の考えるところのガーデニングを、
苦労しながら実践して来た自信と誇り、
お花畑至上主義に一石を投じて来た彼の信念、
そんなものを独特のシニカルな視点で、
ユーモアたっぷりに解説してくれたアフタートークも楽しかったです。
 
映画のチラシにあるポールの言葉です……。
 
 「' Beauty in life and death '
  それを知ることで人は、もっとしなやかに生きられる。」
 
帰りの車の中で河合さんと話しました……。
ピート・アゥドルフもポールも、そして、河合さんも、
目指すガーデニングの目的や方法は違えど、
その根幹にあるものは一緒なんだって……。
 
 
今日の写真は、1枚目と最初のシリーズが、
去年のイギリス旅行の時の「HAUSER & WIRTH SOMERSET 」のもの。
何故でしょう……長大な旅行記で紹介しなっかた唯一のガーデンです……。
手前の複合施設や、ガーデンの一番奥の潰れた饅頭のようなオブジェ……。
チョッと違和感だったからでしょうか。庭の植物もまだ季節が若いですね。
一日中歩き回りヘトヘトだったので写真もあまりなく(苦笑)
でも、こうしてやっと日の目を見ることが出来ました。
映画のタイトルは「Five Seasons: The Gardens of Piet Oudolf」です。
「Four Seasons」じゃないのね。秋から始まり秋に終わる……。
矢張り、ピート・アゥドルフのガーデンの真骨頂は秋から冬なのです。

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そして、すぐ上のシリーズが「萌木の村」の初夏夕暮れの様子。
モリモリして来ていますね。今頃は最盛期かな?
 
 
「Five Seasons: The Gardens of Piet Oudolf」……★★★★★★★☆……75点。
 
 
上映希望の方は、北海道の「イコロの森」まで連絡を。
また、全国で次々と上映が決まっています。
会場や日程のことはこちらをどうぞ!
 

2019年7月5日

ブノワ。

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映画とは?……「ROMA ローマ」に思う。 

2019/06/23 Sun.

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本年度アカデミー賞にて、最多10部門のノミネート。
アルフォンソ・キュアロンが監督賞と撮影賞と外国作品賞を獲得した、
「ROMA ローマ」をようやく鑑賞して来ました。
この作品、所謂、通常の劇場での公開はされませんでした。
シネコンなどにおけるロードショーと言う意味です。
制作が「Netflix」なのです。劇場公開を前提とせず、
インターネットでの配信を前提とした映画製作。
 
 
僕は基本的に家でのDVDなどでの映画鑑賞はしません。
映画は映画館で……これだけは守りたいんです。
家では終わりまで神経を集中出来ないから。
猫も入れ替わり立ち替わりやって来るしね(苦笑)
それから吹き替え版も絶対に観ません。
役者の一番の魅力である「声」を吹き替えてどうする(苦笑)

 「映画はフィルム上映じゃないと映画じゃない!」
 
以前はそんな尻の青いことを言っていましたが、
気が付いてみれば、今、殆どの映画はデジタル上映です。
ロードショーは殆ど全てがデジタル上映。
名画座などは表記のない作品はデジタルで、
フィルムの時のみ断り書きがある始末(苦笑)
そんな時代になって来ました。
勿論、デジタル上映の方が音響面でも格段にいい訳なんですが……。
そこは映画に対するノスタルジーみたいなもの?
まだまだ尻が青い映画青年のつもりです。
 
さて、この作品が本年度アカデミー賞を席巻したことで、
脚光を浴びているネット配信の作品に付いての扱いです。
ネット配信を前提に、劇場公開されていない作品を、
映画賞などでどう対応するか?今、その論議がされています。
スティーブン・スピルバーグを筆頭に反対派も多いです。
 
アカデミー賞にノミネートされるには一定の条件を満たす必要があります。
例外はありますが……。
 
 ● 前年1月1日〜12月31日に上映されること。
 ● ロスアンゼルス郡内の映画館館で、連続7日間有料上映されていること。
 ● 40分以上の上映時間があること。
 ● 35ミリ、または70ミリ、または指定のデジタルフォーマットにて上映。
 ● 劇場公開前に、テレビやネット配信、ビデオ発売されていないこと。
 ● 米国外で既に公開されている作品に付いて次の2点を満たすこと。
  (1)映画が最初に公開されてから90日間、
     劇場以外の方法で公開されていないこと。
  (2)ロスアンゼルスでの劇場公開の前に、
     米国内で劇場公開以外の方法で公開していないこと。
 ● 英語以外の言語で制作されている場合は英語の字幕が付くこと。
 
マーティン・スコセッシなどの巨匠も、
続々と「Netflix」の資本で映画製作をしています。
映画賞などではそれぞれの決まりを作って対応すればいいのかな?
改めて映画とは何かを考えさせられました。
 
 
 
「ROMA ローマ」……。
インテリの中流家庭と、そこに働く家政婦の物語です。
一家の主婦のソフィア、その夫のアントニオ。
4人の子供と母親のテレサ。主人公で住み込みの家政婦のクレオと同僚のアデラ。
事件らしい事件は起こりません。淡々と家族の日常を積み重ねて行きます。
縦糸にアントニオの浮気から発展した夫婦の離婚。
クレオの妊娠、出産が緯糸に柔らかなモノクロの美しい映像で描かれます。
結婚生活は破綻したけれど、力強く明日に向う雇い主のソフィア。
妊娠したことで男に捨てられたクレオを取り巻く環境の変化。
ベラベラと喋り捲り、特撮の限りを尽くす最近の映画と違い、
極力台詞を排し、最小限の会話の積み重ねで登場人物たちの関係や、
置かれている状況70年代のメキシコの国の情勢などが、
鮮明に浮き上がります。そう、映像で見せてくれる。
映画ってそう言うものだと思うのです。
 
 
結局、アカデミー賞作品賞は「グリーンブック」が獲りましたけど、
「ROMA ローマ」が通常の劇場公開だったら?
そんなこんなも考えずにはいられません……。
 
 
 「ROMA ローマ」……★★★★★★★☆……75点。
 

2019年6月23日

ブノワ。

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怪獣愛に溢れた「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」。 

2019/06/11 Tue.

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僕の数十何前の記憶が確かであれば、
中子真治さんの著書で読んだと思うのですが、
アメリカで取られたアンケートにおいて、
史上最悪の怪獣に選ばれたのは、
モスラなのだそうです……分かる気もします。
蛾の怪獣と言いながら、あのアンパンのようなマヌケ顔、
大小の梅干しを連ねたような幼虫……卵の形は鳥類だし。
まったくもって怪獣と言うよりはマンガだものね。
どの作品だったかな?モスラは確かニューヨークにも行っていますね。
摩天楼の間を飛び回り、羽ばたきで車が宙に舞い……そんな記憶があります。
そのモスラを含む、東宝の4大怪獣が共演する、
「ゴジラ キング・オブ・モンスター」……観て参りました。
 
 
日本人からすると突っ込みどころ満載です。
これは何もこのアメリカ版の「ゴジラ」に限ったことではありませんが、
外国人が描く日本人や日本の文化に関するものね。
珍妙なものが多い。この作品に出演している渡辺 謙らが、
1つ1つ訂正しても、まだまだおかしなところは多いです。

先ずね、ゴジラって核実験で生まれましたよね?
核物質を食べて生きている訳です。
口から放射能の光線を吐きますね……。
この規模だと地球はとっくに全滅しているハズ(苦笑)
その前に、存在自体が核物質な訳です。
 
それからね、2月くらいだったかな……。
各怪獣のビジュアルが公開された時は驚きました。
だって、モスラの顔がないんだもの(笑)
顔がないって書くと語弊がありますね。
アンパンの真ん丸デカ顔じゃなくて、正しいサイズ感になった……。
そんな感じでしょうか。でも、やっぱり、モスラは、
雲南省じゃなくってインファント島から出て来て欲しいし、
小美人も出て来て欲しかったなぁ……。
チョッと誰がやるか楽しみにしていた部分もあります。
阿佐ヶ谷姉妹を小さくしてとか?(大爆笑)
僕のチャン・ツィイーが出ていますが、
ショートのカツラなんか冠っちゃったもんだから、
クレジットを見るまで吉瀬美智子だとばかり思っていました(苦笑)
しかも、ドクター・アイリーン・チェンと、
ドクター・リンの姉妹で二役……全く見分けがつきませんから。
だったら最新のCGでもってチャン・ツィー2役で小美人とか……。

キング・ギドラはもっと金色じゃなきゃダメとか、
山のようにある些細な突っ込みどころに目をつぶっても、
何とも最後まで気持ち良く見られたのは、
伊福部 昭の「ゴジラ」や古関裕而の「モスラ」など、
懐かしいメロディーを織り込んだ音楽も好感が持てたし、
何よりも、日本の怪獣映画を尊敬し怪獣たちを愛する気持ちに溢れていること。
500%絵空事のお話を最新のCGをもってして、
真面目に真面目に大人も見るに耐える作品にしようとしているところ。
 
既に2回鑑賞。また観に行きます。きっと何か発見があるものね。
そうそう、また続編出来るんだ……あの方もあの方もアレなのに?(笑)
今度はメカでしょうかね……でも待てよ。
食い千切られた首から頭が生えるんです……。
残った頭から胴体が生えてもおかしくないか……。
だって、映画なんてご都合主義の最たるものですもんね(苦笑)
髑髏島とか言っていたからキングコングかな?
でも、キングコングは生身だもんねぇ……サイズ感も合わないし(笑)
ゴジラが口から放射能の火を吐いたら毛が焦げちゃうじゃん(爆)
東京駅で固まったままのシンゴジラだってそろそろ?
尻尾が何だか変なことになっていましたもんねぇ……。


今日の写真は「TOHOシネマズ 日比谷」のロビーのゴジラ像。
これ、好きなのです……行くといつも撮っちゃう(笑)
 
 
 「ゴジラ キング・オブ・モンスター」……★★★★★★……60点。
 

2019年6月11日

ブノワ。

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「七つの会議」に見る日本独特の映画技法。 

2019/03/07 Thu.

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仕事が忙しくムンムンしていたある日……。
チョッと時間が出来たので、映画館へ走りました(笑)
このところ、観たい映画がないこともムンムンしちゃう原因だったんですが、
また「ボヘミアン・ラプソディー」を観に行くのもねぇ……(苦笑)
仕方ありません、消去法ですね、消去法……。


日本映画の復活が言われて久しいですが、
僕はその意見には甚だ懐疑的で、
興行収入の面だけを見るとさもありなんなんですが、
では、果たして内容的には?芸術的にはかの黄金時代を凌駕している?
大いに疑問です。勿論、娯楽のあり方が、
日本映画の黄金時代とは全く違って来ていて、
多様なレジャーのあり方の中で、映画の占める地位が低くなったのは仕方ありません。
ただ、それと芸術性は全く別物で、アニメが日本映画界を席巻し、
コミックの実写版や、テレビ局制作の、
初めからテレビ放映ありきの作品が幅を利かせている今、
本当に観るべき日本映画ってどれくらいあるのか?
そう考えざるを得ません……テレビのスイッチを入れれば、
いつでもどこでも顔を見られる俳優をわざわざお金を出して見に行く気になれない……。
でも、それを言ったら日本映画全滅です。で、選んだのが「七つの会議」です。

池井戸 潤は、もう数年前になるけれど、
「半沢直樹」でその存在を知り、作品を一気に読破したものです。
一言で言ってしまえば、勧善懲悪な池井戸 潤の作品。
どの作品も、正義は最後には必ず勝つ……予定調和が心地良かったりします。
寅さんですね。ワンパターンなのね。でも、1つでもパターンがあるのって凄いです。


さて「七つの会議」です。
矢張り、テレビ局の血が入っていましたが(苦笑)
僕にはとても面白く感じられました。
常々書いていますが、映画と演劇の一番の違いは、
映画にはクローズアップがあることです。
そう、無声映画の時代から「デ・ミルさんクローズアップをどうぞ!」なのです。
「七つの会議」はそんなクローズアップ、顔芸を見る映画です(笑)

凄いですね、クローズアップの顔芸……。
香川照之をはじめ、皆さん顔をしかめ、目を剥き、
口をゆがめ、眉間にしわを寄せ……これでもかの大芝居。
対抗するは、野村萬斎の顔芸+狂言的な台詞回し。
テレビの「オリエント急行殺人事件」だと、
テレビの枠が小さ過ぎて徒になり、
大袈裟になってしまう演技がスクリーンでは丁度いいです。

映画にはクローズアップがあると書きましたが、
この大写しの顔芸は外国映画には類を見ません。
不自然きわまりない大仰な顔芸が日本映画でのみ生きるのは、
日本には歌舞伎と浮世絵の「大首絵」の歴史があるから。
これに尽きると思います。

それから面白かったのは、
キャスティングを見ると、今の日本の映画界の、
序列がハッキリと見えて来ること(笑)
すなわち、映画の舞台は会社社会です。会長を筆頭に平社員まで、
その序列に配役された役者の格付けになる訳です。
矢張り、トップは北大路欣也ですか……橋爪 功は役者として等しい格だと思うのですが、
この方は、肝っ玉の小さな卑屈な役が出来る演技者としての幅があります。
飾り物的な女優の使い方はいつもの池井戸 潤ものです。

ま、深く考えずに娯楽、娯楽と楽しみましょう。
しかし、最近の映画は長い!130分〜140分の作品がゴロゴロ。

「七つの会議」……★★★★★……50点。


今日の写真は「TOHOシネマズ日比谷」のプレミアムシアターの、
プレミアム・ラグジュアリーシート(笑)
絶対音感を持つ気が利かないR子と「ボヘミアン・ラプソディー」を観ました。
この椅子、ダメ……腰をチョッと動かすと勝手にリクライニングになっちゃうの。
それも、ガックゥゥゥ〜ンって大きくいきなり(苦笑)
もしかしてビスが……(笑)何事も過ぎたるは及ばざるが如し……ですか。
ここの、プレミアム・ラグジュアリーシートと、
今はなき「シネマスクエアとうきゅう」の一脚4万円もするお節介な椅子と、
こちらも今はなき「セゾン劇場」の最悪なエコノミー症候群の椅子……。
僕の中の三大ダメ椅子です(笑)
その辺のダメな話しはまた今度にでも……。


2019年3月7日


ブノワ。


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演技と言うものはすべて計算ずく。 

2019/02/23 Sat.

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年末から年が明け、この時期、2月になると、
映画ファンはヤキモキする季節がやって来ます。
そう、アカデミー賞をはじめとした各映画賞の発表があるからです。
当然、配給会社もヒットを狙って、
この時期に賞に絡む話題作を大挙して公開して来ます。


今日は主演女優賞を狙う2人の偉大な女優と、
その作品、また演技に付いてチョッと書いてみようかな……。
このところ立て続けに「天才作家の妻 40年目の真実」と
「女王陛下のお気に入り」を観ました。
「天才作家の妻 40年目の真実」の大ベテラン、
グレン・クローズは何と7回目のノミネートです。
そして受賞はなし。いかに賞ってタイミングかと言う話しです。
「女王陛下のお気に入り」のオリヴィア・コールマンは初ノミネート。
アカデミー賞で言うと、一騎打ちっていう感じでしょうか。

グレン・クローズのノミネート作品は、
助演で「ガープの世界」「再会の時」「ナチュラル」。
主演で「危険な情事」「危険な関係」、
「アルバート・ノッブス」「天才作家の妻 40年目の真実」です。
他に「運命の逆転」の病弱な富豪の妻なんて言うのも巧かった。
オリヴィア・コールマンは驚くことに僕よりもずっと年下なのね(苦笑)
「マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙」でメリル・ストリープの娘を演じていました。
今回は太った醜いアン女王を貫禄タップリに熱演です。


僕は演技については門外漢ですが、
全ての演技は「計算」の上に成り立っています。
要はその「計算」が見えるか見えないかの問題で、
それはその役者の特質、演技のスタイルなんです。
あくまでも自然でナチュラルで……でもそう見せて計算して演技しているだけ。
よく、憑依型の役者って言われる人がいますよね。大竹しのぶとか。
でも、それも別に憑依している訳ではなくてそう見せているだけです。
白目を剥いて感情過多に演じれば憑依型って言うものでもないです。
全て、演技の上での計算だと思います。
「欲望という名の電車」のラスト、ブランチが医者に引かれて病院に行くシーンは、
観客席を通る演出でした。虚空を見つめ、指先がピクピク痙攣する姿……。
それも憑依などではなくすべて計算。出来るのって凄いですけど。


所謂、大スターっていますよね。映画史に残る大スター。
彼らは何を演じても彼ら自身であることに変わりないです。
オードリー・ヘプバーンは何をやってもオードリーです。
スターはそれでいい、観客はそれを観に行くのだから……僕はそう思います。
メリル・ストリープやロバート・デ・ニーロのように、
演技派と言われる人も、結局は何をやっても彼ら自身なのです。
カメレオン俳優と言われるけれどそうじゃない。
所謂、スター芝居ですね。ごくごく限られた個性豊かな人に許された芝居。
キャサリン・ヘプバーンがメリル・ストリープを評して、

 「頭の中で時計がチックタック動いているような演技。」

と揶揄したのも有名です。


さて「計算」です……。
「天才作家の妻 40年の真実」のグレン・クローズは、
前半、ごくごく静かに、押さえて押さえてナチュラルに演じます。
そしてラストの感情が爆発するシーン……ここで一気にテクニックを見せます。
持てるテクニックの全てを余裕を持って披露。
前半で隠していたテクニックを一気に見せる芝居をします。
そこに至るまでの計算で押さえた演技がさらにその技巧を華やかに見せる……。
「危険な関係」の前半は尊大で気位の高い女を演じ、
ラストの感情を爆発させ絶叫するシーンを思い出します。
本当に達者な女優だと思います。

一方のオリヴィア・コールマン。
可成りの映画通の人出も名前を知らないのでは?そう思います。
でも、いきなり現れた新星ではありません。
「女王陛下のお気に入り」でも可成りの技巧を使っていました。
17人もの子供を亡くしたアン女王の不安定な感情を、
千変万化、流れに揺れる木の葉のように表現。
突然、家臣を怒鳴りつける絶叫が突飛に見えないんです。
全ての感情に「アン女王」としての線が1本通っている……。


いよいよ明後日です。果たして結果は?
「危険な常時」と「危険な関係」の、
危ない悪女の演技がが影響していると言う人もいるけれど、
彼女くらいの大女優になるとそれはないでしょう。


「天才作家の妻 40年目の真実」……★★★★★★……60点。

「女王陛下のお気に入り」……★★★★★★★☆……75点。


2019年2月23日


ブノワ。


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音楽映画3連発! 

2019/02/21 Thu.

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音楽を聴かなくなって久しいです。
聴かないって言うと語弊があるけれど、
わざわざCDを買ったり、録音したり、イヤフォンで聴いたり……。
そう言うことをしなくなりました。
なんて言うんでしょう、上手く言えないけれど、
独立して音楽だけに触れることがなくなったって言うのかな。
特に歌詞がウルサく感じるんです。



今日はそんな音楽を聴かない僕の音楽映画3本立てです(笑)


先ずはレディー・ガガの「アリー/スター誕生」から。
レディー・ガガの顔……初めてマジマジと見ました(笑)
それほど、毎回、毎回、ヘアメイクに技巧を凝らし、
カメレオン的に姿を変える女性なのだけれど、
音楽に興味がなくなった=レディー・ガガの楽曲も、
マドンナの「Express Yourself」とレディー・ガガの「Born This Way」が、
似ていると言う例の事件くらいしか知りませんでした。あと、肉のドレスね(笑)

「スター誕生」は過去に4回映画化されていて、
有名なのは、1954年のジュディー・ガーランド版、
それから1976年のバーブラ・ストライサンド版でしょうか。
そして最新作のレディー・ガガとブラッドリー・クーパーの、「アリー/スター誕生」です。
僕はこのタイトルの頭にくっ付いている「アリー」は余分だと思っているのですが、
今をときめくレディー・ガガと、こんなことを書くと怒られそうですが、
意外や意外、物凄い才能の持ち主であるブラッドリー・クーパー版、
何だか久し振りに「ボヘミアン・ラプソディー」以外の映画を観たって言う感じです(笑)
なかなかの力作、アカデミー賞に絡みまくることは予想通りでしたし、
主題歌「Shallow」が主題歌賞を獲るでしょうけれど、
惜しいかな、アリーがスターの座に上り詰め、
大スターだったジャックが次第に落ちぶれて行くように、
映画の高揚感も途中から次第に失速して行きます。
興奮のピークはアリーが初めてステージに立ち「Shallow」を歌うシーン。
その後は次第に熱気が失速しちゃうの……。
その点、バーブラ版は見事でした。
当時の人気のソングライターを結集したオリジナルの楽曲も素晴らしく、
ライブのシーンが非常に巧く出来ていて、
映画のストーリーのピークをラストに持って行くようになっていました。

このバーブラ版の傑作サントラ版には嬉しいオマケがあって、
あまりにも素晴らしい曲が出来すぎたため、
バーブラの次のオリジナルアルバム「Streisand Superman」に、
映画に未使用の曲の殆どを使うほどでした。その次に続く「Song Bird」と「Wet」……。
バーブラ・ストライサンドの一番の充実期じゃないでしょうか。
歌手、メリサ・マンチェスターの3つのBは、
確か……バッハ、ビートルズ、そして、バーブラ・ストライサンドでしたか。
人の声も楽器です。その完璧に調音された歌声を賞賛する人も多いです。
ブラッドリー・クーパー初監督作品……お見事でしたが今ひとつかな。

「アリー・スター誕生」……★★★★★★……60点。



さて、去年の11月に「ボヘミアン・ラプソディー」のことについて書きました。
実はですね、僕、あれから6回鑑賞しました(笑)気に入っちゃったんです。
ところが、上には上がいるもので、絶対音感を持つ気が利かないR子は、
な、な、な、なんと!初日2日から66回鑑賞の大記録を打ち立てました!(爆)
こうなるともう天晴れですね。お見事!偉業、偉業!(爆)
配給会社に連絡して表彰して貰おうかしらん(笑)
絶対にテレビの取材が来るハズ(笑)
公開中、どの劇場でもタダで入れるパスを貰うとかね。
全世界で900億円の配給収入のうち、日本が105億円と言われています。
その内、絶対音感を持つ気の利かないR子が、約12万円近い金額を使っています。
ハァ……本当に脱帽ものです。僕は人を褒めないけれど、今回は褒めちゃう!

この作品、口の悪い僕は「死人に口無し映画」と揶揄します(笑)
だって、主人公をはじめ、多くの関係者が亡くなり、生存の方たちも、
公に出てこない人が殆どで、要は、悪く言ってしまうと、
メンバーのブライアン・メイとロジャー・テイラー2人の、
思惑通り、理想の形の「クイーン」が描かれている訳で、
映画のストーリーと、クイーンの史実の間の違い、
映画的にボロが出ているところ(ここを指摘する人が多い。)
増長な部分もあるけれど、絶対音感を持つ気が利かないR子を、
66回も劇場に足を運ばせる圧倒的な魅力とは?
それは、ラストのライブエイドのシーンに向かっての高揚感、
きわめて映画的な間の取り方とカット割りにあると思うのです。
ラミ・マレックはよく見るとフレディに似ていないし、
ライブの動きもパーフェクトに同じな訳ではないです。
ただ、猿真似に終わらず、必然から体が動くところが凄い。
そして、ライブ・エイドのラストにこの映画の最大のピークを持ってが来る、
物語らせる手腕の巧み……。

 「こんな映画を見るのならライブの映像を見た方がいい。」

そう言う勘違いな発言をしている人もいます。
そうね、そう言う人はこの映画を観ない方がいいです。
これは映画なのです。例えば、ライブの冒頭の「ボヘミアン・ラプソディー」で、
フレディがピアノに座り、鍵盤を数回叩いて音を確かめてから、
歌い始めるまで実際の映像はスグに歌い始めるのに比べ、
映画は何と10秒以上もの間が開きます。
この10秒以上もの間の間に様々なカットが盛り込まれる訳です。
まさしくこれぞ映画と言うべきか、何と言う映画的なマジック!

「ボヘミアン・ラプソディー」……★★★★★★★★……5点上がって80点。



「ボヘミアン・ラプソディー」のお陰で興行的に割を食った、
「アリー/スター誕生」ともう1本、ディズニーの「メリーポピンズ・リターン」。
これねぇ……参りました。全編に渡って低空飛行なの。
僕の(笑)エミリー・ブラントは好演なんですけどね。
彼女って何を演じても気品がある。これは物凄いことだと思うんです。
イギリス女王を演っても、武器を持って汚れた兵士を演っても、
農家の嫁を演っても、そこはかとなく漂う気品が何と言っても魅力です。
演技も的確。「プラダを着た悪魔」の時に、メリル・ストリープが、

 「現在の若手の中で最も優秀。」と言いました。

当たり前なんです。脇がキッチリとしていれば、
主役の自分がもっともっと輝いて見えるんですから。
メリル・ストリープも褒めようと言うものです。

僕は前作の「メリー・ポピンズ」も観ていますが、結構、苦手。
ジュリー・アンドリューズが苦手なことも一因かな。
「サウンド・オブ・ミュージック」は好きなんです。同じジュリーなのに。
前作には素晴らしい歌曲が揃っていましたよね。
世界一長い英単語と言われる「Supercalifragilisticexpialidocious」や、
「Chim Chim Cheree」「A Spoonful of Sugar」……等々。
思わず口ずさみたくなるんですよねぇ……今回はそれがない。
もうね、眠気を押さえるのに必死でした(苦笑)

「メリー・ポピンズ/リターンズ」……★★★☆……35点。



映画には音楽が必要不可欠なんですが、
本当、使い方だと思います。あと、印象に残るメロディー。
昔の映画にはメロディーがありましたからね。

今日の写真は、絶対音感を持つ気が利かないR子に、
敬意と絶賛の気持ちを込めて著者近影(笑)
とよた真帆風なキラークイーンなワタシ。


2019年2月21日


ブノワ。


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「蜘蛛の巣を払う女」からあれこれ……。 

2019/02/02 Sat.

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何事にも頃合い、時期と言うものがあります。
旬って言うのかな?触れるのに適した時期みたいなもの。
遅きに失したり、チョッと間が空いて興がそがれたり……。
例えば「十五少年漂流記」や「ライ麦畑でつかまえて」などは、
いつ読んでもいいのでしょうけど、矢張り、多感な少年時代にこそ読みたい。


先日、観た「蜘蛛の巣を払う女」はまさにそんな感じ。
「蜘蛛の巣を払う女」と聞いて何かを思い出す人は少ないです。
そう、一世風靡した「ドラゴン・タトゥーの女」の続編なんですよねぇ。
続編と言っても、「ドラゴン・タトゥーの女」の次の2作目、3作目が端折られ、
スティーグ・ラーソン亡き後にデヴィッド・ラーゲルクランツが書いた、
4作目の「蜘蛛の巣を払う女」が原作です。もう8年も経っている……。
「風と共に去りぬ」のマーガレット・ミッチェル亡き後に、
アレクサンドラ・リプリーが書いた「スカーレット」みたいなもの?
僕は面白く観ましたけど、他の人はどうでしょう?
ストーリーは1作1作独立していますが、
大きく真ん中がすっぽ抜けている感じは否めません。
スタッフ&キャストもガラリと一変。
主人公のリスベット・サランデルがルーニー・マーラからクレア・フォイへ。
主役だったミカエル・ブルグム二ストがダニエル・クレイグから、
スエーデンのスベリル・グドナソンへ……助演扱いになりました。

全編に渡って小粒。1作目の壮大なミステリーは感じられません。
オープニングの艶っぽくてゴージャスなタイトルも素敵だったし、
クリストファー・プラマーの怪演の凄さを今更にして感じます……。
ダニエル・クレイグが出演をもたもたグズグズしている間に、
ルーニー・マーラがやきもきイライラしている間に、
作品の鮮度も興味もスッカリと落ち、普通の娯楽作品になってしまった感あり。
それでも最後まで観られたのは、稀代の天才ハッカー、
リスベット・サランデルの魅力でしょうか。


ミカエルを演じたスベリル・グドナソン……。
9月の北海道を訪れた際、台風の影響で道路が寸断されました。
どこにも行けないので、検索して向かったのは札幌のシネコン(苦笑)
そこで観たのはスベリル・グドナソンがビヨン・ボルグを演じた、
「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」でした。
この手の実在の人物を描いた作品で、真っ先に話題になるのが、
先ず、どれだけ本人に似ているかって言うこと。
その点、スベリル・グドナソンのボルグはまるで本人かと見まごうほど瓜二つ。
冷静沈着、どんな時にも己を忘れないボルグを好演。
悪道と呼ばれたマッケンローをシャイア・ラブーフが。
死闘と言われたウィンブルドンの決勝戦に焦点を当てつつ、
実はボルブも少年時代は短気で切れやすい性格だったことを織り交ぜ、
緊迫感ある試合進行を映画の鼓動に変え、
ラストの2人の和解と理解のところまでグイグイ持って行くところはさすが。


実は、僕の少年時代のヒーローだったんです……ビヨルン・ボルグ。
勿論、テニスこそやらなかったものの、ポスターも集めましたし、
物事に向かう姿勢みたいなものを彼から学びました。

曰く、弱音は吐かない、言い訳はしない、冷静沈着に……。
どんな時にもコツコツと勝利に向かって行く姿には感動すら覚えます。
男は黙って……サッポロビールじゃないからね(笑)
苦しい時にも一つ一つこなせば必ず光は見える……。
その彼の姿を見て育ちましたから、今時のスポーツ選手には大いに疑問を持ちます。
負けるといい訳、風邪を引いていた、腰の調子が……。
試合前にチョッと保険でいい訳している選手も……語り過ぎだよ。
皆、一緒ですから!どこも調子が悪くないスポーツ選手なんていません。
とっくに引退ですけど、いましたよね、いい訳ばかりのフィギュアの女子選手とか。
そうそう、悲壮感漂わせる人も苦手だな。松葉杖の人とか。
試合中に大声を出す選手も苦手。自分が対戦相手だったら頭おかしくなっちゃう。
いますよね、テニスの野獣みたいな声を出す姉妹とか、
モデル並みの美しさと言われているけど、デシベルで計られちゃった人とか(苦笑)
卓球の雄叫び少年も大嫌い。あれは本当にどうにかならないものか?
子供の時はまだ我慢出来たけど、随分と育ちましたからねぇ。
雄叫びも凄いことになって来ている(苦笑)

去年の高校野球を見ていて、その才能に一目惚れ……。
これは凄い選手が出て来たものだと感心しきりでしたが、
例の侍ポーズを見た途端にどん引きのドラフト1位とか(笑)
何万人の視線が自分1人に集まっている時に、
あのポーズを出来ると言う強心臓、毛がボーボーに違いないです。
スタンドプレー的な仕草は好きではありません。
派手なガッツポーズとかね。僕だったら恥ずかしくて出来ないし。
50歳を超えて未だに頑張っているプロサッカー選手の、
ゴールを決めた時のあの股間を押さえるダンスとか(苦笑)


僕の敬愛する山口百恵みたいに、引退後は第一線を退き、
普通の生活に戻る人や後進の指導に当たる人……好きなんです。
皆さん、スグに芸能界に入りますよね?そう、テレビに出たいの(苦笑)
先日、引退した女子レスリング選手もそう言っていました。
もうね、テレビに出たくて出たくてしょうがない。
でもね、今のうちだけですって。マスコミはスグに手の平返ししますから。
マラソンのQちゃんなんて可哀想でしたよね。
散々、持ち上げられてから盛大なバッシング……。
僕ね、そのテレビに出たい女子レスリングの人、苦手なんです。
選手としては史上最高峰です。空前絶後の実力の持ち主です。
もう2度とあのような人は出てこないと思う、認めちゃう。
やたらとチャラチャラ、テレビに出まくって、所謂、女子力を強調する姿がダメ。
あの健康ドリンクのCM苦手だわぁ……全身の毛が総立ちします(笑)
どうにもこうにも受け付けなくてスグにチャンネルを変えちゃいます。
引退発表の時なんか驚いちゃいました……まだ引退してなかったんだ!(苦笑)
あれだけCMやテレビに出まくっていたら選手生活は無理でしょう(苦笑)

引退と言えば、大相撲ね……。
やっぱり引退しました。もう無理ですよね。元々、実力が伴わない。
外人力士の横綱ばかりで、どうしても日本人力士の横綱が欲しい……。
その気持ちが作り上げた横綱だったのでしょう。
成績的には満たしていたのでしょうけど、
どうにも弱い……横綱たるもの憎らしいくらいに強くなきゃ。
日本人の願い、気持ちが作った横綱です。
満足な成績も出せず、周りの期待に圧し潰されそうになりながら、
随分と長い年月怪我と戦って来ましたが、ついに引退。
これからは素晴らしい後進を育てて欲しいものです。
だけど横綱っていいですよね……。
負けが込んで来ると怪我を口実に休場。
退路がない、厳しい立場、品格?……色々と言われているけれど、
旗色が悪くなったら休んじゃえばいいんだもの。
こんなに楽な立場ってないですよ……チョッと言い過ぎかな。
ボロボロになっても千秋楽まで戦って負け越した姿を見たら、
周りの人はどう思うでしょう?胸を打つと思うけどなぁ……。

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今年からブログの書き方をチョッと変えました。
通常なら映画1本で1つの記事ですが、
そうするとなかなか書けない作品がある……。
発想を飛ばして幾つか纏めることにしました。
そう「プレバト」の俳句査定で夏井いつき先生が仰言る「発想を飛ばす」。
これだったら幾つもの話題を纏めて書くことが出来ます。
そう、発想を飛ばすって言うよりも尻取りみたいな感じかな?
じゃんじゃん書くよ、毒舌になるけどね(笑)


「蜘蛛の巣を払う女」……★★★★☆……45点

「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」……★★★★★★……60点


2019年2月2日


ブノワ。


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ゴッズ・オウン・カントリー。 

2018/12/24 Mon.

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 「何でオレだけ……。」

いつもジョン・サグスビーは思う……。
幼なじみたちは街に出て大学に通い、
そこはかとなく都会の匂いをまとって折々に帰郷する。

 「アンタ、昔は面白かったのに……。」

 「現実を知るまではな……。」

笑える、笑うしかない。
美容師に憧れていた母親は小さい時に家を出、
父親は病に倒れて体が不自由と来ている。
牧場の仕事はオレ1人で、家事はバアちゃんが見ている。

 「牛舎の掃除は?
  寝る前に羊を見て来い。
  放牧地の石垣を早く直せ。」

オレの顔を見ると父親の指示が矢継ぎ早に飛んで来る……クソ喰らえだ。
連日のようにパブで泥酔。性の捌け口になるゲイの男は幾らでもいる。
家のベッドで?とんでもない。
牛を運ぶトレーラーの中やパブのトイレで立ったままで十分。

 「ビールでもどう?僕たち気が……。」

今しがたトレーラーの中で遊んでやった若い男が声をかけてくる。

 「僕たち?」

まっぴらゴメンだ。そんな気はさらさらないぜ。
若い男を後ろから押さえつけるジョンの無骨な手……。

本当にイヤになる、頭に来る……かと言って、
母親のように家を出る勇気も行動力もない……。
どツボじゃないか……この閉塞感タップリな状況はイヤになるけれど、
では、ジョン・サグスビーは何をやりたい?その夢も曖昧だ。
第一、体が不自由な父親と年老いたバアちゃんを置いて出て行くなんて……。
ジョン・サグスビーは優しい。本当は優しい青年なのだ。

羊の出産期を控えて父親が人を雇った。
冗談じゃない、オレ1人で出来るのに……。
駅まで迎えに行くと、ルーマニアから来た髭の青年ゲオルゲがいた。
ジプシー?マジ?勘弁してくれ……ゲオルゲの事情も理解しようとしないでそう思う。
憤る矢先から深酒で、父親との大事な朝の約束をスッポカす。
それを半ば軽蔑の目で見るゲオルゲ、ここにもバカ息子が1人がいた……。
朝から晩まで2人で顔を突き合わせる牧場生活が始まる。
ジョンは次第にゲオルゲの酪農に対する知識と働きぶりに目を見張るようになる。
言われなくてもテキパキと仕事をこなす姿……特に衝撃だったのは、
生まれたものの死にかけていた子羊を蘇生させるのを見たときはショックだった。
足をつかんで振り子のように体を揺らし頭に血を送ったのだ。

 「勝手にしろ!」
 
そんな感動の場面、自分にはゲオルゲにかける言葉すら持ち合わせていない……。
その子羊にミルクを与え育て可愛がるゲオルゲの柔らかい女性のような手。
もっと驚いたのは、死産だった子羊の皮を剥ぎ、可愛がっていた子羊に着せ、
子供を亡くしたばかりの母羊の元へやり匂いを嗅がせ、
再び人間の世界から羊の世界に戻してやるやり方は驚く他はなかった。
乳を吸う子羊の嬉しそうに振られる尻尾……。
良かった……初めてゲオルゲに笑顔を向けるジョン。
ゲオルゲは生かすことを本能で知っているのだ。

だけど、雇い主はオレ。仕事のことでは優位に立っていたい。
ついついゲオルゲが嫌う「ジプシー」という言葉が口をついて出てしまう。
背後からタックルされ、押し倒されて、
次は容赦しないと警告を受けた時のゲオルゲの体の重さ、
まるで口づけを交わさんばかりに近い唇の距離、
ジョージは初めて男としてゲオルゲを意識するようになる……。


一方、豊かに生きる術を知っているゲオルゲ……。
テーブルを整え水仙を飾り、料理をしパスタの塩味を調整する。
それも自分の皿を先にせずに、先ずジョンの皿のパスタの味を整えてやる。
天井の裸電球を外し、ランプに付け替えて、
ジョンが「クソ溜め」と呼ぶトレーラーを優しい光で一変させる。
パブやトレーラーで男を引っ掛けて、
一方的に相手を羽交い締めにして性処理をしていたジョンに、
本当のキス、言葉で言わなくても「愛している」と伝えることが出来る、
心がこもった本当のキスを教えたのもゲオルゲだ。
上位に立っていたジョンは瞬く間にゲオルゲに信頼を寄せ、
本来の優しさを自然に表に出せるようになって行く……。

ジョンの変化は頑な父親とバアちゃんにも伝播する。
父親の目もバアちゃんの目も節穴じゃない。
父親は放牧地から帰って来たゲオルゲが小さくジョンにウィンクをするのを見たし、
バアちゃんは酸いも甘いも噛み分けた人だ。孫のことは何でも知っている。
2人の関係はスグに分かったし、決定的な証拠も発見!
バアちゃん、そんなものトイレに流しちゃダメなんじゃない?
チョッと突っ込みたくもなったけれど、
ジョンが愛情を知ることによって起きた小さな変化、
投げられた小さな石はやがて大きな波紋になって周囲の人間を変えて行く。
父親が入浴時に「ありがとう」と言う言葉の重さ……。

紆余曲折の末、やがて2人は一緒に歩む決心をする。
男手2人の労力、やがて羊の乳でチーズも作り売り上げも出るかもしれない。
でも、果たしてハッピーエンドと喜んでいいのだろうか?
片田舎でのパブでの外国人ゲオルゲに対する冷たい対応や、
牧場の経営を見ても、2人の行く末は前途多難、波乱含み……。
それでも手放しで喜び、応援したくなるのは、
ゲオルゲという触媒によってみるみる変わって行くジョンに、
何やら心温まるものを、そして未来を感じるから。

 「変わりたいんだ……。」

ゲオルゲにそう言うジョンは、もう既に以前のジョンではない。
その顔は自信に満ちて穏やか、愛の何たるかを知った青年の顔だ。

この映画には「愛している」という台詞は出て来ない。
それがなくても十分に登場人物たちの気持ちは伝わるし、
最低限の台詞で物語る、非常に映画らしい映画と感動しきり。
もう一つ、「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー監督……。
何と言うストリーテリングの巧さ……改めてそう思います。


…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

いつも記事を楽しみにしている関西在住の真紅さん。
真紅さんのお陰で素晴らしい作品に出会うことが出来ました。
ボォーっと近所のシネマコンプレックスにばかり通っていたら、
そして、真紅さんのブログを読んでいなかったら、
この「ゴッズ・オウン・カントリー」のことは知らずにいたでしょう。
大阪と東京で開催された「のむコレ」において、隠れた商品や佳作の上映がありました。
「ゴッズ・オウン・カントリー」……大阪1回、東京4回だけの上映です。
2日前からのインターネットのチケット販売……パソコンの前に座って時を待ちます。
午前0時……ヨォ〜イどん!でアクセスしましたが全く繋がらず(苦笑)
15分経ってようやく手にしたプラチナチケットです。
即完売、当日は立ち見も出ての大盛況でした。
僕は一番前の端っこと立ち見で鑑賞……。
「ゴッズ・オウン・カントリー」は日本最終上映だそうです。
見る機会を作って下さった真紅さんに感謝、感謝です!

来年の2月から一般公開が決まったそうです。
是非、皆さんもこの感動を劇場で!



今日の写真、僕はブログに自分の写真を使うことを課していますが、
外国映画って困るんですよねぇ……手持ちになかなかいい写真がない(苦笑)
今日の写真は熊本で撮った一枚。阿蘇山の近くだったかな?


「ゴッズ・オウン・カントリー」……★★★★★★★★☆……85点


2018年12月24日


ブノワ。


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圧巻……「ボヘミアン・ラプソディー」。 

2018/11/16 Fri.

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親友で悪友の気が利かないR子は絶対音感を持っている。
僕は、かれこれもう10年以上もカラオケに行っていないけれど、
気が利かない絶対音感を持つR子と一緒に行くと、
気が利かない絶対音感を持つR子は、
先ず一番最初に「クイーン」の「ボヘミアン・ラプソディー」を歌う(苦笑)
この難曲を……なんと大胆な!しかも喉が開いていない1曲目に!(苦笑)
イタズラが大好きな僕は、気が利かない絶対音感を持つR子が、
気分を出して「Is this the real life ? Is this just fantasy ?……。」と、歌いだすと、
気が利かない絶対音感を持つR子の後ろで、
コントローラーを持って、音程を上下させるのだけれど、
気が利かない絶対音感を持つR子は全くお構いなしに、
伴奏なんかまるで耳に入らないかのように、
元々、伴奏も聞かないから歌が下手なのかもしれないけれど(笑)
嵐の大海原のように上下する伴奏を物ともせず、
陶酔しきって、一つの音程も外さずに、
音痴丸出しで歌い続けるのだった……。
絶対音感で音痴って?(爆)


その、気が利かない絶対音感を持つR子が泣いた。
映画「ボヘミアン・ラプソディー」を観て泣いた……。
気が利かない絶対音感を持つR子は自他ともに認める「クイーン」ファン。
僕も大好きなバンドなので、公開を待って劇場に駆けつけたという訳。
やはり、音楽&サウンドも主役の映画です。
TOHOシネマズの大きいスクリーンで、
恋人が手を繋げないプレミアムシートにて鑑賞です(笑)


圧巻でした。
冒頭の「20世紀フォックス」のファンファーレの途中から、
ブライアン・メイ風のギターの音に変わります。
僕はここから一気に映画に引き込まれちゃいました。
「クイーン」においてブライアン・メイのギターがどれほど重要か、
再認識させられる瞬間です。

映画は実在の人物を主人公にした映画にありがちな、
ソックリさん芝居に埋もれることなく、稀代のボーカリスト、
フレディ・マーキュリーの半生をラミ・マレックが熱演。
確か、4年くらい前にも記事を書きました。
見かけは完全なコピーではなく50パーセントくらいで、残りは役者の技量……と。
全く似ていないのは問題外だけれどね。
「クイーン」のオリジナルメンバーのブライアン・メイと、
ロジャー・テーラーの全面的なサポートもあるけれど、
フレディ・マーキュリーの全てを自分の中に取り込み、
租借して新たにラミ・マレックなりのフレディ像を構築。
衣装、メイク……さらに、元々、顔が似ているとは言え、
どうにもならない容姿の部分はカメラアングルが助けます。
当時の映像を見ると、鼻から下が長いフレディを撮る時は、
カメラは上から顔を捉えることが多かったのに対し、
ラミ・マレック演じるフレディを撮る時は、
下からのカメラアングルを多用しています。
当時を再現する映像的マジックも助けになるのだけれど、
圧巻のラスト、バンド・エイドのコンサートの再現シーン。
最も素晴らしいパフォーマンスにも選ばれたステージの熱気を、
余すところなく再現した映像には息を飲みます。
鳥肌が立つくらいの感動とはこのこと。
映像と観客が一体となる瞬間。理屈抜きで身を委ねる快感。
拳を高く突き上げ、軽やかなステップを踏み、視線を流し……。
そこにはフレディ・マーキュリーが立っていました。

それから、この手の映画にありがちな手法、
死の床のフレディが回想するみたいな陳腐な構成を取らず、
「クイーン」の成り立ちから絶頂の時代でスパッと終わるところも趣味がいいです。
フレディがなぜエイズに罹ったかあれでは分からないという人もいるけれど、
一体どこを見ているんだか(苦笑)映画とは、全てを見せられなくとも、
自分で想像力を働かせるのだよ。十分に描かれています。

 「Any way the wind blows doesn't really matter to me.」

傑作「風と共に去りぬ」の、
「After all... tomorrow is another day.」と同じですね。
厳しい人生における処世術みたいなもの。
この映画のテーマと「ボヘミアン・ラプソディー」の歌詞がリンクします。


気が利かない絶対音感を持つR子は翌日も劇場に足を運びました……そして涙。
またその翌日も、翌日も、気が利かない絶対音感を持つR子は劇場へ……。
な、な、な、何と!今のところ6日連続で劇場に足を運んでいるとか(苦笑)
ファンとは厳しいものです。どれだけ良く出来ていても点数は辛い。
その大ファンの気が利かない絶対音感を持つR子を6日も連続で劇場に足を運ばせ、
また涙させる……その事実がこの作品の全てを物語っています。
「ローズ」「スター誕生」(バーブラ・ストライサンド版)など、
優れた音楽映画は数沢山ありますが、
また一つ、音楽映画の金字塔が生まれました。


写真は6月のイギリス旅行で入った地元のパブ。
「Queen's Head」の外観です。


「ボヘミアン・ラプソディー」……★★★★★★★☆……75点。


2018年11月16日


ブノワ。


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「イコロの森」にて「FIVE SEASONS : The Gardens of Piet Oudolf」。 

2018/10/21 Sun.

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既に懐かしい感じもする6月の旅……。
イギリスとフランスに行って来たのが遥か昔のようです。
天候に恵まれ、素晴らしいガーデンを巡り、
ズッコケながら、僕らの前に立ちはだかる、
タイタニックの目の前に突如現れた、
巨大な氷山のようなゴタゴタ、詰めの甘さから来るトラブルも、
今となってはいい想い出になって来ました……(笑)

その旅のフィナーレを飾る素晴らしい庭……。
エイドリアンさんとクレアさんが丹精こめる庭……。
眩しい午後の光、そよぐ風、耳に優しい羽虫の音……。
今、思い出してもその素晴らしさには溜め息が出ますが、
一通り庭を案内して戴き、お茶を楽しみながら、
エイドリアンさんがわざわざ家の中に取りに行ってくださり、
僕らに見せてくださった本、仕事をリタイアした後、
庭作りにおいて、如何に自分が影響を受けたかを、
熱く語ってくれた本があります……。
マイケル・キングとピート・アウドルフ共著、
序文はベス・チャトによる「Gardening with GRASSES」です。

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写真を撮らせて貰いましたが、
何度も何度も繰り返しページを捲られたその本は、
エイドリアンさんのガーデニングにおけるバイブルです。

 (1)花が終わっても美しいこと。
 (2)自立していること。
 (3)タフであること。

これは僕がエイドリアンさんの言葉を聞いて訳したのですが、
要は、花殻を切らない、支柱を立てない、潅水をしない……と言うことですかね。

いまだに日本では薔薇が中心の庭が多いように思います。
矢張り、花と言えば薔薇、花の女王は薔薇です。
そこにクレマチスが共演し、冬の花が少ない季節はクリスマスローズ……。
それが最近は少し皆さんの意識が変わって来たように思えるのです。
薔薇だけが何も特別なのではない。薔薇もガーデンを彩る他の植物と一緒……。

僕の気持ちの変化の切っ掛けとなったのは、初めて訪れた「イコロの森」です。
勿論、「イコロの森」にも工藤敏博さん監修の素晴らしいローズ・ガーデンがあります。
北の大地の栽培に即した薔薇が華やかに絢を競います。
そしてローズガーデンとホワイトガーデンをグルリと囲む静寂の土地。
初めて「イコロの森」を訪れた時のことは今でも忘れられません。
傾く太陽に透けるグラスや、樹々のざわめき、頬をくすぐる北の風……。
居住まいを正すと言うのはこのことでしょうか。
その思いは何度訪れても変わりません。
ある意味、僕のそれまでの植物に関する考え方を変えてしまった「イコロの森」。
植物だけではないかもしれません。もしかしたら物の見方も変わったかも。

春先の芽吹きから秋の実り。そして枯れているように見えて、
その実、終わることなく次の春へと命をつなぐ植物のけなげな姿……。
その美しいことときたら!人工的な美しさは足元にも及びません。
主役は等しく全ての植物……。
その美しさを最大限に見せてくれる「イコロの森」……。


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「FIVE SEASONS : The Gardens of Piet Oudolf」……。
「おとなのあきじかん」で上映されると聞いてからとても楽しみにしていました。
今回の日帰り旅行の一番の目的はこの作品を見ることでした。
映画はピート・アウドルフさんの手がけたガーデンを見せながら、
その美しいガーデンが出来るまでの過程や、
植栽の秘密など、植物好きには堪らない仕上がりになっていました。
秋からまたその次の秋へ……5つの季節、言葉にかえられない植物の美しさ。
蜘蛛の巣もそのままなんですね……朝露に彩られ、
太陽光線で光り輝く蜘蛛の巣の何と美しいことよ……。
僕も6月の旅にて「Hauser & Wirth Somerset」を見学し、
親友はわざわざニューヨークに趣いて「ハイライン」を見に行って来ました。
日本のガーデンではなかなか再現は難しいことと思いますが、
ピート・アウドルフさんの信望者も多いと聞きます。


もう1つ、とても良かったのは日本語の字幕。
過不足なく、程よい文字量に加え、翻訳者、田辺沙知さんの、
植物に関する知識も完璧に織り込まれ、
読みやすく、植物にはあまり詳しくない人にも親切な字幕になっていました。

映画字幕には文字制限と言うものがあります。
一般に人間が1秒間に読める文字の数は4文字とされています。
映画字幕はそれを踏まえ、台詞の本来の意味を守りながら、
超訳、意訳も取り混ぜながら映画の内容を観客に伝える重要な仕事です。
字幕ばかり目で追っていて、肝心の画面に物語に、
目が行かなくては本末転倒ですからね。
完全に全ての台詞を字幕にするのは不可能です。例えば、

 「What were you doing yesterday night?」

は、極端に訳すと「何してたの?」でいい訳です。

それは、観客の耳に残る最後の「yesterday night?」が、
字幕に書かれていなくても、観客の耳から脳裏に残り、
字幕と一体化して文章を補うからです。
田辺さん、初めての映画の翻訳?チョッと驚きかもしれません。


「FIVE SEASONS : The Gardens of Piet Oudolf」は、
来年の1月に横浜でも上映されるそうですね。
何人かの親しい友人にも打診されていますし、
僕も時間を作ってもう一回、観に行こうかな?もしかしたら字幕が変わるかもです。
その辺も踏まえて、再び素晴らしい作品に触れてみたいです。


今日の写真は会場の入り口を飾る秋の草花。
スタッフの皆さんによるこう言う趣向もまた嬉しいです。
「イコロの森」での上映に尽力してくださった皆さん、
本当にありがとうございました。飛行機飛ばして良かったです(笑)


2018年10月21日


ブノワ。


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